天空のアルカディア
第4章 誓い
「姫様、お早く!」
マリアとターナ、魔導師達は神殿内を走っていた
荷物はターナが小さなポシェット、魔導師2人が1つづつボストンバッグを下げているのみ
静かな廊下は〔カツカツカツ〕と派手に音をたてていた
「ら、ライさんは?」
息を切らしながらマリアが問う
「彼の力は心強いのですが、残念ながら現在の状況では誰が(敵)でだれが(味方)か判断がつきません」
「敵である可能性がある以上、連れてはいけませぬ」
魔導師2人の言葉に反感を覚え、声を出そうとすると
「おや?そんなに急がれてどうか致しましたかな」
T字型の曲がり角から司祭が現れた
一同は足を止め、一礼する
「火急の件がありまして…」
「今すぐ出なければなりませぬ、儀式については…」
『シャドウスピア』
魔導師達の言葉は最後まで紡がれる事はなかった
突如2人の影が形を成し、貫いた
唖然とした顔のまま倒れ伏す2人
ターナとマリアは時が止まったかのように硬直している
魔法によるものではなく、突然の出来事によるショックの為だ
「それはいけません、貴女様を逃がすわけには参りませんので」
慈愛に満ち溢れたままの表情で話す司祭
「…っ!?」
正気に戻ったターナはマリアの前に立ち、彼女を庇うように片手を上げた
「し、司祭様……何故…?」
「それが私の受けた命なので…貴女を逃がすなと。…侍女は邪魔ですね」
先ほどの表情とはうって変わり、歪んだ笑みを浮かべていた
そのまま小さく口を動かし、詠唱を始める
『シャドウスピア』
ターナの背後に伸びた影が床を離れ、その背中に向かった
マリアとターナ、魔導師達は神殿内を走っていた
荷物はターナが小さなポシェット、魔導師2人が1つづつボストンバッグを下げているのみ
静かな廊下は〔カツカツカツ〕と派手に音をたてていた
「ら、ライさんは?」
息を切らしながらマリアが問う
「彼の力は心強いのですが、残念ながら現在の状況では誰が(敵)でだれが(味方)か判断がつきません」
「敵である可能性がある以上、連れてはいけませぬ」
魔導師2人の言葉に反感を覚え、声を出そうとすると
「おや?そんなに急がれてどうか致しましたかな」
T字型の曲がり角から司祭が現れた
一同は足を止め、一礼する
「火急の件がありまして…」
「今すぐ出なければなりませぬ、儀式については…」
『シャドウスピア』
魔導師達の言葉は最後まで紡がれる事はなかった
突如2人の影が形を成し、貫いた
唖然とした顔のまま倒れ伏す2人
ターナとマリアは時が止まったかのように硬直している
魔法によるものではなく、突然の出来事によるショックの為だ
「それはいけません、貴女様を逃がすわけには参りませんので」
慈愛に満ち溢れたままの表情で話す司祭
「…っ!?」
正気に戻ったターナはマリアの前に立ち、彼女を庇うように片手を上げた
「し、司祭様……何故…?」
「それが私の受けた命なので…貴女を逃がすなと。…侍女は邪魔ですね」
先ほどの表情とはうって変わり、歪んだ笑みを浮かべていた
そのまま小さく口を動かし、詠唱を始める
『シャドウスピア』
ターナの背後に伸びた影が床を離れ、その背中に向かった