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天空のアルカディア

第6章 孤独

「ハンス様は分かるけど、ラウス候は首謀者の弟でしょ?なんでそんな人に…」


ターナは頭を傾げながら問う


「反乱軍も一枚岩じゃないって事ですか?」


「?…どういう事ですか?」


「単純な話です。元老院でもそれなりの地位に就き、裏で色々悪事を働いて出世した兄を良く思っていない…というだけです」


「では、ラウス候は反乱軍に加わってはいないんですか?」


「いえ、参加しているようです」


マリアの問いに即答したライにターナがくってかかる


「反乱軍に加担した輩に助力を乞う!?十中八九罠にはめて私達を捕らえようとするに決まってるじゃないっ!」


「その可能性も否定出来ない…が、これが成功すれば反乱軍の内情を知る事が出来る」


「だからって…」


「大丈夫…どんな事が起ころうと、どれだけの敵が来ようと誰も傷つかせはしない」


穏やかだが力のこもった言葉にターナは黙り込む


「分かりました、ハンス殿とラウス候に書状を送ります」


沈黙を破ったのはマリア


「ライ、私は貴方を信じています」


ライは言葉を出せず、深く頭を下げた






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