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天空のアルカディア

第6章 孤独

俯いたマリアは言葉を遮り、続ける


「貴方が…いえ、私達が世界を統一し、本当の平和を築けば確かにそのような事はなくなるかもしれません


ですが、その為にどれだけの人が血を流すのでしょうか


その過程で貴方のように仲間や家族を亡くす方がどれほど出来るでしょうか」


しばらく沈黙が流れ


「…例え数百万の犠牲が出ようと


どれだけの数の悲しみを生もうとも


その先に本当の平和があるのなら…」


それ以上の会話はなく


2人は月を仰ぎ見た


自分たちの選んだ道が正しいのか


そもそも正しい道などあるのか


それはまだわからない









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