悪魔と天使とお嬢様
第1章 突然変わる日常
早乙女が昼食を持ってきてくれた。
「…はい。お願いします。」
部屋に入った早乙女に、泣いた顔を見せたくなかった私は、俯いたまま動かずにいた。
「…恵美様?如何致しましたか?」
「な…なんでもありません。」
すると、いきなり早乙女はしゃがみ込み、私の顔を覗いた。
「…恵美様…突然このようなところに連れてこられて、無理もないですよね…」
早乙女は静かに頭を撫でてくれる…
その優しさに涙がさらに流れ落ちる…
気が付けば、早乙女の胸に顔を埋めて泣いていた。
少し時間が経ち落ち着いてくると、自分の状況に気が付き急に恥ずかしくなった。
私は早乙女の胸から、勢いよく離れた…
「----------ご------ご-------ごめんなさい!!」
顔から火が出るほど恥ずかしい…
そんな私を早乙女はクスッと笑った。
「恵美様、いつでも泣きたいときは私の腕の中をお貸ししますよ…」
「---------い----いいえ----もう大丈夫です…」
真っ赤な私の頬に、早乙女はチュッと音を出して口づけた。