悪魔と天使とお嬢様
第1章 突然変わる日常
ただ、双子の姉妹のことがとても気になった私は、泣きながらも声を上げた。
「では…私の姉妹の“惠さん”は何処にいらっしゃるのですか…?」
女性は目を閉じて暫く何も言わなかった…
少し時間が経った頃、静かに目を開けた…
「…惠は、先日…亡くなりました。」
「う…うそ…嘘ですよね…そんな…それで…まさか…私が呼ばれたの…?」
女性は静かに私の手に自分の手を重ねた。
「勝手な事ばかり…ごめんなさい…神宮寺家の跡取りは、貴女しかいないのよ…あなたに帰って来てもらいたいの…」
「帰るって?…私は…これから、如何したらよいのですか…」
「貴女には、これから神宮寺家のお嬢様として帰って来て欲しいの、ただ、そのためには色々と覚えてもらうこともあるのよ…そのために貴女には教育係も兼ねた執事を二人用意したのよ…彼等はとても優秀な執事だからいろいろ教えてもらってね…」
女性の言葉を聞くと、さっきの美しい二人の男性が私の横で膝を着いた。
「先ほどは、失礼致しました。龍崎と申します。よろしくお願い致します。」
龍崎は雰囲気のある魅力的な大人の男性という感じだった。
「私は、早乙女と申します。お嬢様よろしくお願い致します。」
早乙女は透明感のある美しい男性で、優しい雰囲気を持っている。
私は二人のイケメンに開いた口が塞がらない。
どこか異世界に来てしまったのかと思うほどだった。