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伊達は田城とそんなやりとりをしつつふと窓から外を見た。

「ん？」

「どうした誠？」

「いや……なんでもないよ。じゃあ俺は先に帰るわ。」

「何だよ何か予定でもあるのか？」

「ああ、ちょっと野暮用がな。」
そう言って伊達は荷物を持ち教室を出て行った。
そして教室を出た所で片桐と鉢合わせした。

「あれ、誠帰るの？だったら私も……」

「悪いな彩陽、ちょっと用事があるんだ。だから今日は先に帰るわ、じゃあな」
片桐はそう言って歩いて行く伊達の後姿を見つめていた。片桐にもよくわからないが何だか妙な胸騒ぎがしたのだ、伊達が何処か遠くへ行ってしまうようなもう二度と会えなくなってしまうようなそんな気がしたのだった。

「誠！！！」
片桐は思わず伊達の名前を叫んでいた。
片桐の声を聞き伊達は足を止め片桐の方へ振り返る。

「あ……明日、また会えるよね？」

「同じクラスなんだ当たり前だろ？」

「そ、そうだよねごめん、何言ってんだろ私……」

「テストで疲れたか？彩陽も早く帰って休んだ方がいいぞ、じゃあな。」
そう言って伊達は再び歩き出した。