官能マシン
第1章 官能マシン
「お客様、いかがでしたか。当社開発の3D版官能マシンは? 当センターのお話し官能ロボットが対応していますので、退屈、欲求不満を紛らわすには最高だった、と思うんですが……」
「えっ? 携帯電話じゃなかったのか?」
「はぁ? マシンの機能説明が難しかったでしょうか?」
信一は上の空で店員の話を聞いていたことを悔いた。慶子の使っている携帯電話と同じと勘違いしたことに自分ながらあきれた。
再度、店員から機能説明を聞いた。そして、マシンの使用感は、まるで実体のようだったと、店員に伝えた。
「そうですか、お気に召されたようでうれしいです。ホログラフィー機能と神経作用ベッドはそんなによかったですか。都内全域のホテルのベッドに音響と振動と温度をミックスさせて官能機能を発生させる周辺装置をセットしております。完全ウシウシ官能機能100パーセントを目指している画期的な商品です」
店員の説明では町の何箇所かのデートスポットに映像を出す装置を設置してあって、ベッドに敷き詰めた布団にはある種の官能装置を埋め込み、まるで本物のSEXを体感できる。完璧な疑似SEX官能マシンだ、という。
相手をしてくれる女性は、人工知能(AI)付コンピュータが信一の理想の相手を分析して作り出す。だから好みの女に100パーセントだから余計に快楽度が増幅される。信一は最近の詰まらない生活から抜け出した激しいSEXをしたい妄想を抱いていたのだろうか、と昨日の行為を振り返った。
最近、忙しい純子とは会話する機会が減ったからだろう。30年前と比べ肉体的な魅力は年齢とともに落ちたが、今の純子の方が信一にはずっと素敵な気がしないでもない。
しかし、肉体と精神が一致しないのも事実である。年齢が増すにつれストレスが夫婦のSEX感覚のバランスを崩していく。
「しょせん機械が作り出したものは機械でしかないよ。最初はよくても行為の後がむなしすぎるよ」
「えっ? 携帯電話じゃなかったのか?」
「はぁ? マシンの機能説明が難しかったでしょうか?」
信一は上の空で店員の話を聞いていたことを悔いた。慶子の使っている携帯電話と同じと勘違いしたことに自分ながらあきれた。
再度、店員から機能説明を聞いた。そして、マシンの使用感は、まるで実体のようだったと、店員に伝えた。
「そうですか、お気に召されたようでうれしいです。ホログラフィー機能と神経作用ベッドはそんなによかったですか。都内全域のホテルのベッドに音響と振動と温度をミックスさせて官能機能を発生させる周辺装置をセットしております。完全ウシウシ官能機能100パーセントを目指している画期的な商品です」
店員の説明では町の何箇所かのデートスポットに映像を出す装置を設置してあって、ベッドに敷き詰めた布団にはある種の官能装置を埋め込み、まるで本物のSEXを体感できる。完璧な疑似SEX官能マシンだ、という。
相手をしてくれる女性は、人工知能(AI)付コンピュータが信一の理想の相手を分析して作り出す。だから好みの女に100パーセントだから余計に快楽度が増幅される。信一は最近の詰まらない生活から抜け出した激しいSEXをしたい妄想を抱いていたのだろうか、と昨日の行為を振り返った。
最近、忙しい純子とは会話する機会が減ったからだろう。30年前と比べ肉体的な魅力は年齢とともに落ちたが、今の純子の方が信一にはずっと素敵な気がしないでもない。
しかし、肉体と精神が一致しないのも事実である。年齢が増すにつれストレスが夫婦のSEX感覚のバランスを崩していく。
「しょせん機械が作り出したものは機械でしかないよ。最初はよくても行為の後がむなしすぎるよ」