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エッチに興味のあるお年頃なので

第2章 幼なじみ

 男の連れしょんは、女が想像しているよりつまらない。
「カップルじゃねぇよ。だけど、友達付き合いは長いぜ」
「ふーん? けど、向こうはお前に気がありそうじゃね?」
 二人、ほぼ同時にトイレを済ませる。
 教室に向かう間もクラスメイトの男子は、しつこく聞いてきた。
「お前が、玲奈に気があるなら告白してみたらどうだ?」
 俺が逆に質問をしたというか、睨みつけたらビビり出しておとなしくなった。

 午後の授業もそんなになくて3時くらいには終わった。
 帰ろうとすると、掃除サボる気? とか聞かれて振り向くとちっパイ系女子がいた。
 名前は覚えてないからわからないが、俺に指図すんのかよ?
「当番って決まってたか?」
「廊下の列からって担任が言ってたでしょ」
 など話していると、玲奈が華麗に手を振って帰ろうとしているので、グイと手首を掴んだ。
「何? あーたは、掃除当番なのでしょ? 私はお稽古あるから、では、またね、しんちゃん。乱暴は嫌よ?」
 掴んだ手を離してやった。
「稽古なんてまだ続けてたのか。バレエだったか? そんなぽっちゃでっていって!」
「一言余計なの! うるさい! 太ってない! ホントに口が悪い坊ちゃんですこと。稽古遅れたら責任とってくれるの?」
 バシッと頬にもビンタ食らうし、気分は最悪。
「責任はとらねぇよ。バレエの発表会まで、もう少しスリムになってな、れいちゃん。頑張りたまえ」
 俺は、軽く睨みつけてやった。
 幼なじみだからって、足を踏んできたり、頬を叩いたりって許されると思ってんだろうか。
「爪先立ちできますぅ。ホント、おばさまに言い付けようかしら。じゃね。当番サボるなよ、しんちゃん」
 あかんべーをすると玲奈は、さっさと帰っていく。

 ムカつく。
 サボらないでと言いに来た女子を、ギロリと睨みつけてしまった。
「あ……ごめん……」
 俺としては珍しくすぐ謝ったが、涙で潤んだ瞳で睨まれた。
 だから、女って面倒くせぇ生き物だっつーの。



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