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私淫らに堕ちます

第3章 悶々

 彼は,どうしたいのだろう。

 本気で脅迫してホテルに誘っているようには見えないわ。あれは,口だけ。なんとなくだけどそう感じる。自信があるわけではないんだけど。

 それに,はたして私を抱きたいと思っているのだろうか。

 彼なら女性はよりどりみどりだろうし,彼女には不自由していないはずなのに,なんで私?ただ,ふざけて,からかわれているだけではないかしら。


 昨日のネット画面に映ったロマンチックなホテルの部屋を自然と頭に浮かぶ。

 映像は意思とは関係なしに流れていく。

 そこでは,ホテルから眺める夜景に心をときめかし,彼に抱きしめられ,熱いキスをかわしていた。そんな妄想に子宮が疼いてしまう。



いやいやいや
とっさに頭を横に振った。

 そんなのありえない。教師と生徒との関係で。間違いが起こりうるはずがないし,あってはいけない。

 もし仮にそういう仲になり,バレると即クビになるのは間違いないわ。このまま何事もなかったように過ごすのが一番よね。いや,きっとそうよ。あれは単なるお遊び。


そこまで考えて,ベッドから起き上がり,

「一日の汗を流してスッキリしたら,もうこの話はおしまい。」

たった一人の部屋で,自分に言い聞かすように呟き,シャワー室に入った。

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