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「ほらっ。ご褒美だ。優しいご主人様だろ？」

ﾊﾟｧｰｰｰｰｰｰｰﾝｯ　　　ﾊﾟｧｰｰｰｰｰｰｰﾝｯ

　手のひらをいっぱいに開き，先ほどよりも力を入れて，お尻を叩いてきた。小気味いい音が部屋中に広がり，隣の部屋まで聞こえるのではないかと思うほどだ。

「あぁんっっ･･･・うんっっ･･･・。」
ｼﾞﾝｼﾞﾝｼﾞﾝ
きっ，気持ちいい･･･・

叩かれるたびに，お尻に痛みが走る。ただ，弾けるような大きな音のわりには，それほど激しい痛みではない。

　それよりも，媚薬によって火照った体には，この痛みは快感へと変わっていく。体中が発情してしまっている今は，どんな刺激も欲しいのだ。

　そして，彼は，そんなわたしをじっくりと観察し，力を調節しながら巧みにお尻を叩いている。わたしが求めている痛みを機械のように見極めているのだ。まるで本物の調教師のように。

ﾊﾟｧｰｰｰｰｰｰｰﾝｯ　　　ﾊﾟｧｰｰｰｰｰｰｰﾝｯ
「はぅううっ･･･・もっと･･･。」

もっと･･･もっと叩いて･･･

　叩かれた痛みが甘美な電流へと変わり，全身に駆け抜けていく。

　もっともっととせがむように腰を左右に振った。普段の清楚なイメージとはかけ離れた淫靡な姿をさらけ出している。知らない誰かがこの姿を見たら，どこの変態かとあきれるだろう。