無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「なんか疲れた顔してる～。何～彼氏でもできたの？」

　雫は，いたずらげな顔で話しかけてくる。２３歳になったのにもかかわらず，いまだに高校生に間違われる童顔の一番の友人だ。愛らしい顔に爽やかなブルーの清楚系コーデが良く似合っている。

大学を卒業を控えて，当時付き合っていた彼氏との付き合いを相談したのも彼女だった。結局別れることを選択したのだが，その時も親身になって相談に乗ってくれた。

「違うわよ。どうしたらそんな話になるのよ。疲れてる疲れてないの話じゃないの？疲れているか疲れていないといえば，すごく疲れてるわ。もっとわたしを労わりなさい。」

　明け方近くまで彼とＳＥＸして，気が付いたらもう彼はいなかった。そこから，シャワーを浴びて，そのまま学校へ向かったのだ。そのため，ほとんど寝ていない。

　幸いにも今週の土曜日は休みとなっているので，来週の準備などを午前中にあて，午後に連絡をかけてきた雫とランチすることになったのだ。

「う～ん何というのかな。眠そうな顔に，ひどい顔。まーー見られたもんじゃないわね。今の栞。」

「そっ，そんなにひどい？」

「酷い酷い。でも，幸せそうな顔してるんだよね。ついに彼氏ができたか？こんにゃろうめ。」

「だから違うって言ってるでしょう。生徒との問題に悩んでるの。」

「まさか…。付き合っているのが生徒？それはヤバイヤバイ。やめときなさいよ。」

　一人で勝手に突っ走っている。まぁ，いつものことではあるんだけど。それに妙に勘がいいというか何というか。

「だからそんな話は…。」

　体が疲労のピークでおまけにお尻が腫れて，普通に座っているだけでも痛い。

　話をするのも億劫なときに，正直否定するのもだるいなと感じていたとき，ラインの通知音が鳴った。言葉の途中で，スマホのがたまたま目に入った。