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私淫らに堕ちます

第7章 デート②

余裕をもって家を出たにも関わらず,水族館付近でうろうろ。公園はすぐに見つかったにも関わらず,あちこち樹木が立っていて。どこにいるのかみつけられない。

時間に…・遅れているわよね…

 焦りながら公園の奥の静かな場所にたどり着くと彼がそこにいた。ベンチで伸びをして寛いでいる彼は,急いでくる私の方へ振り返った。

「少し遅れてしまって・・・・。場所が分からなかったものだから。」

 すると立ち上がった彼に,いつのまにか優しく包まれていた。痩身なのに大きく,そして逞しい体がぎゅっと抱きしめてくる。緊張で無意識に体が反応し,どうしていいか分からず,そのまま彼の身に任せた。

 彼の指が,髪に触れ,滑らかに梳いていく。わたしの口は,彼の口で満たされた。つい惚けた顔で,彼を見つめてしまう。目と目がみつめうと,

「綺麗だ。栞。」

 心臓の鼓動が一気に跳ね上がる。年下の生徒に言われたぐらいで,動揺するなよっていうのは,今のわたしには無理だ。頬が熱いぐらいで,耳まで真っ赤だ。激しい動揺にお構いなく,また口が塞がれた。

 わたしの口に入ってくる舌に反射的に舌が絡んでいく。無意識のうちに体が飼い慣らされ,それが当たり前のように感じてしまう。あまりにも甘美なキスに頭の中が溶けていった。

「栞・・・。栞のことを愛している。」

 夢でも見ているかのような今の私にまさかの愛の囁き。蕩けきったわたしには,愛の告白ではなく,蜂蜜のように甘い愛の麻薬の濃度をあげ,何でもいうことをきかせてしまう魔法の言葉でしかなかった。

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