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地下倉庫のパイズリ地獄

第2章 夢うつつ

 真が目を覚ますと、周りには誰もいなかった。あんなに出したのに、周りには痕跡が一切なかった。
「どういうことだ?」
 体も軽い。そう、何もなかったように。

 真は地下倉庫から出ようとした。しかし、扉が開かない。
「鍵を閉められた?」
 時間は夜の7時。あれから数時間経っていた。

「くそっ。どうなってるんだ!」
「寺田先生、いますか?」
「ここにいる」
「今開けますね」

 同僚の桑原先生が扉を開けてくれる。
「助かった」
「何があったんですか?」

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