テキストサイズ

イラクサの棘

第14章 チカヅキタイ




もったいないよね
こんなにイケメンになるなら
今夜くらいはトータルコーディネートして
モデル並みの翔さんになってもらって
岡田先輩にも驚いてもらわなきゃ
もしかしたら、バンビから卒業するかも?

俺の持って来てた黒のタイトなデニム
シャツは翔さんのモノだけど
すこし首周りを開けて俺のシルバー
アクセサリーを身につけてもらう。

「あ、シャツインはだめ!
このままでいいの」

「なんか、だらしがなく見えねえ?」

「ううん、とってもいい感じ。
あと、時計は…これがいいかな。」

安物ばっかだけど好きだから時計は
コレクションしてる
って言う翔さんが、
いくつか持ってきてる中から
あまり身につけてない
すこしハードなデザインのモデルを
着けてもらうと、
これがかなりばっちり似合ってる。


「へえ、これなんだ。
以外にバッチリ雰囲気と合ってるよな?」

「うん、すごくステキだよ
これならクラブでも、バーとかでも
簡単に女の子達を落とせちゃうよ。」

「じゃあ、今夜はおまえを落としにかかるよ
潤、コーディネートありがとな。」

「うっ、うん。」

なんでもない口調で
ナチュラルに口説きにかかるんだから…
翔さんにとって
ほんの軽い気持ちのジョーク
天然さんってちょっとこわいな。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ