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イラクサの棘

第17章 暁ニナニヲオモウ



自慰は許されず、自分1人ではイケない
まず先に相手をイカせなければ
吐き出すことは許されない
求められれば何処ででも

風呂場で腰を引いて身体を離しとき
あいつは俺のモノをためらうことなく
咥えてようとしてきた。

それは、おそらく潤の身に付いた習性として
自分がイキたければ
まず相手に奉仕しなければならない
潤の肉体に埋め込まれた
スイッチが作動するような受動的行動。





さてさて
この愛らしい眠りの姫を俺の手で
どんなふうに色づかせてやろうか。
いや、その必要はなくて
むしろ、俺が愛することで
潤自身が目醒めることになり
更に艶やかで色鮮やかな放光を輝かせるに違いない。
  


「しょ…さ……どこ…っ」


潤の夢うつつの中に俺が登場してるようで、
ベッドで俺の気配を探ってる。
しばらく背中をとんとんとしてやると
安心したのか、ふたたび聴こえてくる寝息。
手足を縮めて胎児のように丸まろうと
する潤の横に潜り込んで
もう一度抱きしめてやると
甘えるような仕草で寝顔を埋めてきた。

真っ白なシーツに包んだまま強く抱きしめて
朝の目覚めを迎えようか
それとも、不埒ないたずらをして
くすぐったくて心地良い目覚めを促すか…


まあ、起き抜けのキスは
ごくフレンチの軽めなキスにして
もし、物足りなそうな瞳の色を見せたりしたら
とびきり濃厚なヤツに変更するのも有りだろう。


だから、まだ煙草は吸わない

とっておきのやわらかな潤の唇を味わいつくしたい。






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