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イラクサの棘

第19章 診療所

潤side


とにかく情報量が過多で
うまく脳内の処理が追いつかない。

助手席に乗り込もうとした時
めざとく見つけた紙袋に反応する松岡先生がいた。

「お、それ、けっこう評判のいい
チョコだぞ!
マジで美味いんだって、俺も城島さんも
好きでな、すぐに売り切れちまうんだ。」

「はあ、そうなんですか。
あのだったらこれ、どうぞ。」

「マジでいいのか?!
やったぜ。じゃあ身体大事にしろよ。」

「あの、本当にいろいろお世話になり
ありがとうございました。」




診察の御礼と、この1時間近くの
談話で得た翔さんの情報のことも
合わせて伝えたつもりで挨拶をした。

ヘリコプターの免許を取得してること
海外の大学の博士号に
音楽の道から法律家への道に変更して
弁護士資格も取得してること


そして今のおもな仕事としては
先生の資産管理と運用
おもに日本国内、海外の建物、不動産の管理を
する為にいろいろ飛び回ったりしてるそうだ。



※ ※ ※


「こいつこう見えて人たらしでさぁ 
様々なジャンルの奴らと世界中のネットワーク
で繋がってて
しっかりとした根拠に基づく
プランとアドバイスで提案してくれたり
仲間内でのコンサルタントとかも
やってくれてんだぜ?!
マジですげえだろ!」



岡田先輩の牧場経営のこと
僻地診療所、この先の僻地医療の未来の在り方

「無駄に所有しててほとんど
使ってない別荘だとか、マンションとかを
仲間内でシェア出来る様にして
知り合いだけで国内外利用できる
ような仕組み作りもコイツがやったんだ。
おかげで安くていい宿泊地が利用できるし
ある程度のプライベートも確保できるから
資産家の知り合いに紹介したりもな。」



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