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イラクサの棘

第21章 微熱




僻地医療は
道内、最寄りの大きな市の地域医療病院との
連携は不可欠で、
転院や、手術手配なども協力が必要だが

実際患者は病院での
寝泊まりになるが、付き添い家族
遠方からの見舞い客の宿泊先問題など
医療外の問題も多く抱えている。
患者を搬送先にヘリで移動して
手術を行うには
医療費以外それなりの実費での出費が
必要となるのだ。

道内で所有してたマンションで
いくつか利便性のある部屋を
松岡先輩の管理としてもらっているのは
そういった僻地医療が抱える
負担を軽減する
患者の家族親族に利用してもらうように
安価な値段に設定していた。

無駄に使用もせず、放置させとくよりも
人が生活することで室内が錆びれたりする
ことが減ってくる。
地元を愛し、地方でも暮らし続ける
安心して生きてゆける為の未来ある医療。

それが松岡先輩の目指す姿勢
若いころに語った松岡先輩の目指す先に
共感を持てたので、
俺ができる多少の協力をしてるだけ。




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