イラクサの棘
第30章 イトナミ
「翔…、翔っ…ぁああぁん翔っっ!」
呼びかける唇を塞ぐように
キスすると、潤の両脚と両腕が背中に
絡み付いてきた。
「潤、ぜんぶはいったよ。
おまえの中、ヤバ過ぎるって
食い千切られそうに締め付けてくるぞ。」
「ぁぁぁぁぁ…あんっんん翔っ…翔っ」
繋がって1つになる悦楽
恋愛で傷つき、人とのつながりを
あきらめて孤独に生きていこうとしてた
潤に、しっかり教えてやらなきゃ。
リズミカルな律動に合わせるように
潤が腰を揺らしてくる
イイところを目掛けて突き上げると
潤の奏でる喜悦のハーモニーがより
俺の欲望を昂らせる。
「あん、っぁあ、…翔っ…いっイイっ」
快楽に溺れるように眉根を寄せて
瞼をとじたままの潤
動きを止めると、うっすらと瞳が開き
なんでやめるのと問いかける悩ましい色味。
「潤、俺を見ろ
おまえと繋がってるのは俺だよ。
潤の中、熱くて、キツくて
潤が俺のを気持ち良くしてくれてる。」
「翔…んぁ、ねえ?ホントに俺で、いいの?」
「んなこと、今聞くか?
潤、おまえが好きだよ。もうおまえのこと
離してならねぇからな。」
「…俺も…翔っすきっぁぁぁ、ひぃ、んぁあ!」
おおきくグラインドさせながら
抜き差しを早めて潤の快楽点を
執拗に攻めたててやると、近づく絶頂に
全身を戦慄かせながら吐息を漏らす。
「潤、もう
おまえじゃなきゃセックスできねぇ
潤、サイコーに気持ちいいよ」
「翔っ、も、だめっでちゃ、ぅぁぁあ」
俺らの腹の間に潤の飛沫が噴き出た。
「潤っ、俺も、…くっ出すぞ」
やり過ごせない強烈な締め付け具合。
耐えきれずに俺も潤の最奥に注ぎ込んでやる。
未装着のせいで、溢れ出る精液が
シーツに染みをつくっていく。