イラクサの棘
第30章 イトナミ
胸を上下させながら呼吸を整え
吐き出す余韻に潤の腕が俺の背中から
ベッドの上に崩れおちていく。
「はぁ、…はあ…翔…んん…んふっ」
呼吸を遮らないように優しくキスして
やるのに潤のほうから激しく舌を絡めてくる。
「潤、おまえなぁ…そんな挑発的な
キスされると、またすぐにいれたくなるだろ?」
「フフ、だって今夜は寝かせて
もらえないんでしょ?
…ぇ?…翔の、ぁあんっなんで?」
「エロい潤のせいだからな。
せっかく掻き出して、中キレイに
して今度はゴム着けてやろうと
思ってたけど、このまま続けるぞ」
潤の中に注ぎ込んだ俺の精液がぐちゅぐちゅ
卑猥な音色を響かせている。
ねばつく身体のまま後背位で最奥へ貫いてやると
しなやかな背中を仰け反らせながら
あまい悲鳴を漏らす。
より深く抉るように
より長いストロークで
律動を繰り返してやると
啜り泣くように哀切な嗚咽を洩らす。
「潤、大丈夫?
バックはイヤか?」
「ぁあ、翔…ちがっ、だって…
窓ガラスに、映るから…
俺、気持ち良すぎて…へんな顔に」
ぼんやり灯したベッドライトが
窓ガラスに俺ら2人が
ケモノが愛し合う体位で繋がってる姿を
映し出していた。
「すげえな、ぜんぶまる見え。
へんな顔?ちげえだろ
気持ち良すぎていやらしい顔だろ?」
「やぁ!…奥だめっ!イクの…ああんっ」
痙攣するように戦慄く潤。
下腹部に手を伸ばしてやると潤が吐き出す
ねばつく精液でシーツを濡らしてた。