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イラクサの棘

第36章 報告

翔side


コーヒーカップを両手で持ち
湯気のあがる向こうには恋人の満面の笑顔。

「ねえ、翔さん
あのね、すごい事言ってもいい??」


澄んだ瞳で俺を真っ直ぐ見つめてくる
愛しい恋人にこんなセリフ
いわれちゃあ、まあ期待しちゃうよな?

え、今から脱ぐのか?
もしかして?
いや、あっ…まてよ?

微笑みながらの潤の上目遣いの眼差し。
小悪魔的な妖しさ。
たぶんほとんどの奴らは魅了されて
骨抜きになるだろな。

「それで?潤のすごい事って?」

平静を装いつつ脱ぐスタンバイを
しようと思ってたのに

「あのね、
俺も翔さんと世界中旅してみたいな。
翔さんと一緒に、アフリカとか砂漠とか
あ、アメリカ大陸にも
行ってみたくなってきたんだ。」

「あーあ…
海外ね、そっちの方なのね。
じゃあ、2人で一緒に行こうな。
世界中の友達、仲間に潤のことを
俺の恋人だって紹介して回らないとな。」

「うん!約束だよ?
俺、翔さんと一緒に行きたい!」

カップの縁にふれる潤んだ唇がやけに
エロティックに見えてくる。

無邪気な顔から一変する恋人の仕草は
まったく心臓に悪いんだ。

どちらかと言うと
今までの恋愛では淡白な方だと
言われきたんだけど、
潤相手だと、おまえは10代のガキか?
って思えるほど性欲が沸き起こってくる。



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