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イラクサの棘

第41章 再会

翔side

大型商業施設からでて個展会場へと向かう
道すがらでランチの話題をする。

「そろそろ昼メシにしねえか?」

「そうだね。」

「じゃあ、さっき調べた店にしてもいいか?
絶品オムライスがオススメって店。」

「うん、翔さん
オムライス好きなの?」

「まあな、オムライスには目がないかも。」

「じゃあ俺、美味しく作れるように
練習するね。」

「マジで?!やったね!
じゃあ俺は潤に似合うエプロン買って
エプロンの紐を上手く結べるように
練習しとくな。
リボン結びってなんでだかさぁ
いっつもタテになるんだよなぁ。」

「じゃあそれも今度教えてあげるね。」

「よし!じゃあまずは今エプロン探しだな!
潤に似合う真っ白なフリフリでヒラヒラの
リボン結びができるやつ」

「絶対ヤダ。
シンプルなデザインじゃなきゃ着ないからね。」


睨みつける視線は無視して
エプロンは潤にナイショでスマホのサイトで
こっそり探してポチることに決めた。




※ ※ ※

潤side


「いらっしゃいませーー」

「お2人様ですか?こちらへ…どうぞ
えっ?アレ?!わぁーーー嘘ォォォ!!
あの時、お世話になった方達ですよね?」

ランチタイムにはまだ少し早い時間
だけど、
それなりに席は埋まってて

「お、もしかして朝市の迷子の?」

「はい!あの時は晶が迷子になって
ほんとにお世話になりましてっ!」

「まーくんだっけ?すっげえ偶然だな!」

「はい、俺ここで働いてて
あ、こちらの席です、どうぞどうぞ!!」

案内してくれたのは奥まったテーブル席
そこは、間仕切りされていて 
プライベートが確保できる
少しゆったりとくつろげる個室空間の席。



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