イラクサの棘
第41章 再会
「ここリザーブって有るけど?」
急なキャンセルがあったから
そのままにしてたらしい。
「いらっしゃいませ、どうぞ
ごゆっくりしていってくださいね。
あのときちゃんと御礼もできてなかったし
今日はうーんと美味しいの
ご馳走しちゃいますね。」
「いえ、別にそんなつもりじゃ…」
「まあ、いいじゃん、
まーくんもこう言ってくれてるしさ。
俺は櫻井翔って言います、こっちは…」
「俺は、松本潤です。
美味しいの作ってくださるのは
嬉しいけど、ちゃんと料金はお支払い
しますので。」
「はーい。わかりました。
じゃあ翔ちゃんに潤ちゃんだね。
あの時はホントにお世話になりました。
俺は、相葉雅紀っていいます。」
「そうだ、晶くんって相葉くんの息子さん?」
「えっとね、晶は俺の甥っ子で
姉ちゃんの子供なんですよ。
よく似てるねって言われて
たまに息子に間違えられたりするんだ。」
「…翔さん、はいメニュー。
なににするの?やっぱりオムライス?」
翔さんと相葉くん
波長が合うのか、2人の会話がやたらと
盛り上がるみたいでやめさせたくなった。
翔さんってホント誰とでもすぐ距離感なく
話せたりするから
これは完全に俺のジェラシー。
「じゃあメニュー決まったら、
また呼んでくださいね。
お邪魔しちゃって失礼しました。」
「なんか、相葉くんってよく喋る人だね。」
「そりゃ客商売だからな。
愛想が良いに越した事ないだろ?
それに、あのときの俺達だって
分かってテンション上がったんだろうな。」