イラクサの棘
第41章 再会
潤があきらめかけていた
触れ合えることのぬくもりと、
分かち合えるよろこびを取り戻し
いつか喪失感を捨て去って
望んだ以上の未来を想い描けるように
潤の手をつよく握っていてやりたい。
恋人、ピエロ、ジョーカー、通行人
どんなに配役が代わろうと
潤を愛する気持ちは変わらない
そして俺の信念も曲げない。
「翔さん、はいどうぞ。」
潤のスイーツが溶け出してきて
スプーンで掬って俺に差し出してくれる。
可憐に微笑みかける潤にウィンクしながら
美味いぜって伝えると、
たちまち頬がバラ色に染まっていく。
「もう、翔さんのバカっ。
ドキっとさせないでよ。
そんなカッコいい顔されると…
俺まで…勃っちゃうじゃん…」
潤んだ瞳の奥に灯りかけた情交の炎。
きっと今、この瞬間
潤の脳内から相葉雅紀、大野智への
関係性の思考が消え去っただろう。
「じゃあ潤もいい子にできたら
ホテル戻って、すぐにご褒美やらなきゃな。
それとも夜まで待つか?」
「バカ…ぁあん…ダメ…翔さん…
つま先…くすぐっちゃ……やっ
翔さん、待てないよ。
帰ったら、直ぐに…んんっ」
「仰せのままに。
エロ可愛い恋人の願い通りにしてやるよ。」
相葉くんの案内で大野智の個展へ向かう憂鬱より
その先、
その後、ホテルの最上階の部屋で2人で行う
SEXへと潤の意識を向けさせた。