イラクサの棘
第8章 温泉
翔side
「翔さん、薪割りご苦労さまっ
俺も手伝うね。」
湯上がりの頬がほんのり紅く色づいた
血色の良い微笑み。
シャンプーのほのかな香りを漂わせている。
岡田先輩にへっぴり腰だと笑われながら
どうにか積まれた分の薪割りは
やり遂げたから、後は運ぶ作業だよなぁって
ため息をついてたところに潤が来てくれた。
「お、助っ人ありがとな。
どうだった、温泉は気持ち良かったか?」
「うん、もう、サイコーだった。
あんなに豪華なお風呂が手作りだなんて
びっくりだもん。
1人で入るのがもったいないくらいだったよ。」
「そっか、
ちゃんとしっかり肩まで温もったか?」
「もう、翔さんの心配性の母親モード発動だね。」
声をあげて楽しそう笑う潤。
旅の最中もよく笑うようになってきている。
顔にかかる長めの髪を束ねてから
軍手を嵌めてこれどこに運べばいいの?って
首を傾げて訊ねてきた。
ああ、やっぱり元々の造形がきれいで
おそろしく整っている。
輪郭から、顎のライン、鼻筋のシャープさに
煌めく瞳は時折り憂いが帯びたりする。
見つめてると惹きつけられる目力。
唇は艶めきをたたえふっくらと肉厚で
口許のホクロは色気すら滲ませてる。
神から与えられた祝福されるべき相形
本人の無自覚さは幸いなのか
それとも、不幸なのか
夜中ベッドの上でうなされてる様子を見ると
やるせ無さが込み上げて
そっと髪を撫でて寝かしつけてやっていた。
「これぜんぶ翔さんが割ったの?」
「まさか、俺はこっちだけ。
あとは、ゴリラ先輩。」
「いいなぁ、俺も斧使ってみたかったな。」
「やめとけよ、明日ぜってえ
腕上がんねーって感じになるぞ。」
「翔さん、薪割りご苦労さまっ
俺も手伝うね。」
湯上がりの頬がほんのり紅く色づいた
血色の良い微笑み。
シャンプーのほのかな香りを漂わせている。
岡田先輩にへっぴり腰だと笑われながら
どうにか積まれた分の薪割りは
やり遂げたから、後は運ぶ作業だよなぁって
ため息をついてたところに潤が来てくれた。
「お、助っ人ありがとな。
どうだった、温泉は気持ち良かったか?」
「うん、もう、サイコーだった。
あんなに豪華なお風呂が手作りだなんて
びっくりだもん。
1人で入るのがもったいないくらいだったよ。」
「そっか、
ちゃんとしっかり肩まで温もったか?」
「もう、翔さんの心配性の母親モード発動だね。」
声をあげて楽しそう笑う潤。
旅の最中もよく笑うようになってきている。
顔にかかる長めの髪を束ねてから
軍手を嵌めてこれどこに運べばいいの?って
首を傾げて訊ねてきた。
ああ、やっぱり元々の造形がきれいで
おそろしく整っている。
輪郭から、顎のライン、鼻筋のシャープさに
煌めく瞳は時折り憂いが帯びたりする。
見つめてると惹きつけられる目力。
唇は艶めきをたたえふっくらと肉厚で
口許のホクロは色気すら滲ませてる。
神から与えられた祝福されるべき相形
本人の無自覚さは幸いなのか
それとも、不幸なのか
夜中ベッドの上でうなされてる様子を見ると
やるせ無さが込み上げて
そっと髪を撫でて寝かしつけてやっていた。
「これぜんぶ翔さんが割ったの?」
「まさか、俺はこっちだけ。
あとは、ゴリラ先輩。」
「いいなぁ、俺も斧使ってみたかったな。」
「やめとけよ、明日ぜってえ
腕上がんねーって感じになるぞ。」