テキストサイズ

イラクサの棘

第12章 to be or not to be



「あーー、腹へったぁ」

「おまえなぁ、本読んでてなんもしてないだろ?」

「はぁ?脳を使って細胞を活性化させて
たんですよ、読書ってめちゃくちゃ腹減るじゃない
ですか?」

「あっ、読書の後に散歩したもんね?
翔さん、あの2匹にかなり引っ張られてたしね。」


「そうだ!
アレは散歩じゃなくて、ダッシュだった!
マジで先輩んちはペットまで鍛えててるんですか?」



「あいつら、牧羊犬として躾しているからな
小さくても、良く走るだろ?
さあ、そろそろ昼メシの支度するぞ。」


「じゃあ俺、パスタ作ります。
岡田先輩、キッチン使っていいですか?」


「んじゃあ、俺は潤のアシスタント!」


「アホか!翔、おまえがアシスタントなんて
出来ねえだろうが、
ほら、夜用の薪割りしに行くぞ!」

「ええっ!やだぁーいーやぁーだぁーー潤っ!!」



悲壮な顔した翔さんが叫び声あげながら
岡田先輩に腕を掴んで引きずられて部屋を出て行く。




「ハハ、なんだかんだ仲が良い2人なんだもん。
さあ、俺もさっさと作らなきゃ。」




ポケットでバイブの振動
取り出しすと、朝の着歴と同じ番号

忘れたくても忘れてられない番号
だって
それは…最後の4桁は俺の誕生日だから。









ストーリーメニュー

TOPTOPへ