トライアングルパートナー
第27章 大和田純子と高橋源三郎
単位取得できる教育カリキュラムとしてボランティア活動は導入された。役所入所15年目、最年少で課長職に就いた純子が文科省に嘆願書を提出し、それはすぐに法令化された。高齢化社会に素早く対処するには、学校の教育でも社会貢献できる体制作りが急務である。純子は区長から優秀な人材確保の特命を受けていた。
「そうかきみの母校の京王大学が協力してくれるのか…… 推薦枠採用か? コネよりマシかな…… 優秀な職員が集まるなら試してみてみるか」
純子の提案に大松区長は首を振って賛同した。
大学では、簡単に単位取得が取れると思って入部する安直な考えの学生もいたが、信念のない学生を純子は喜んだ。そういう不貞の輩を少しずつ、純子色になるよう洗脳していく教育カリキュラムも既に純子の中には組み込まれていた。
もちろん、手段を選ばない純子でも学生を洗脳という方法で、愛に目覚めさせることはためらわれた。しかし、愛であふれる社会は潤子にとっての桃源郷であり、みんなの幸せのためと心を奮い立たせた。そのために、調教、洗脳も止むなし。純子のメンタルは最強だ。
純子は特に家柄のいい人材に配慮した。夜の交流会と銘打って、子息令嬢を京大に入学させ、手なづけていく。選りすぐりの人材はk区役所へ入るように誘導するため、あらゆる手段を計画した。
純子は学生課から入手した新入生の家族状況調査リストのページをめくっていた。
「小山内慶子…… いいわね、この子、あたしの好きなタイプだわ…… わたしと友だちになってくれたらいいな」
純子は慶子の長所、短所の欄を見た後、家族状況を見た。
「あの小山内グループの承継者なのね? ますます、気に入ったわ。友だちではだめよ。家族に絶対、するわ……」
純子はパタリと勢いよくファイルを閉じた。真剣に見つめていた純子の顔が笑顔に変わった。
「慶子さん…… あなたに決めたわ」
純子は必ず目標ができると、声を出して宣言する。そうやって、自分を鼓舞し生きてきた。
「そうかきみの母校の京王大学が協力してくれるのか…… 推薦枠採用か? コネよりマシかな…… 優秀な職員が集まるなら試してみてみるか」
純子の提案に大松区長は首を振って賛同した。
大学では、簡単に単位取得が取れると思って入部する安直な考えの学生もいたが、信念のない学生を純子は喜んだ。そういう不貞の輩を少しずつ、純子色になるよう洗脳していく教育カリキュラムも既に純子の中には組み込まれていた。
もちろん、手段を選ばない純子でも学生を洗脳という方法で、愛に目覚めさせることはためらわれた。しかし、愛であふれる社会は潤子にとっての桃源郷であり、みんなの幸せのためと心を奮い立たせた。そのために、調教、洗脳も止むなし。純子のメンタルは最強だ。
純子は特に家柄のいい人材に配慮した。夜の交流会と銘打って、子息令嬢を京大に入学させ、手なづけていく。選りすぐりの人材はk区役所へ入るように誘導するため、あらゆる手段を計画した。
純子は学生課から入手した新入生の家族状況調査リストのページをめくっていた。
「小山内慶子…… いいわね、この子、あたしの好きなタイプだわ…… わたしと友だちになってくれたらいいな」
純子は慶子の長所、短所の欄を見た後、家族状況を見た。
「あの小山内グループの承継者なのね? ますます、気に入ったわ。友だちではだめよ。家族に絶対、するわ……」
純子はパタリと勢いよくファイルを閉じた。真剣に見つめていた純子の顔が笑顔に変わった。
「慶子さん…… あなたに決めたわ」
純子は必ず目標ができると、声を出して宣言する。そうやって、自分を鼓舞し生きてきた。