トライアングルパートナー
第9章 小山内家
慶子はそのキラキラ輝く金歯をじっと見つめながら考える。この世に、そんな道具が存在するわけがない。やはりマッチングアプリが組み込まれているに違いない。そうは思っていたが、店員・慎之助の話術に乗せられ、そのスマホを手にし、ルンルン気分で店の外に立っていた。
「あーあ、ゲームを売っているようなことを言われて、スマホを売られたぁ もう、いやーーん……」
そうは思っても、そこはワラにもすがる思いの慶子である。イケメン彼氏を早く見つけたい。フェークアイテムであってもいい。
「あら? 変ね、支払いしてないような?」
カバンの中に領収書や販売契約書を探してみたが見当たらない。でも、スマホは手にしているから買ったに違いない。まあ、次、彼に聞いてみればいい、と軽く考えていた。
*
慶子はそれを手にしてから1カ月が経過した。待てど、スマホアプリのリア・ラブゲームは彼氏をなかなか紹介してくれない。ゲームの対戦相手すら見つけてくれていない。慶子は明日、販売店に行き、えせキューピットに文句を言ってやろうと、右手を握りしめた。
「あーあ、ゲームを売っているようなことを言われて、スマホを売られたぁ もう、いやーーん……」
そうは思っても、そこはワラにもすがる思いの慶子である。イケメン彼氏を早く見つけたい。フェークアイテムであってもいい。
「あら? 変ね、支払いしてないような?」
カバンの中に領収書や販売契約書を探してみたが見当たらない。でも、スマホは手にしているから買ったに違いない。まあ、次、彼に聞いてみればいい、と軽く考えていた。
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慶子はそれを手にしてから1カ月が経過した。待てど、スマホアプリのリア・ラブゲームは彼氏をなかなか紹介してくれない。ゲームの対戦相手すら見つけてくれていない。慶子は明日、販売店に行き、えせキューピットに文句を言ってやろうと、右手を握りしめた。