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第1章 0

彼は全て事情を知っていた。

私の親が妹しか見てないことも。

私の親が私を理解してくれないことも。

私の親が全てに干渉してくることも。

そして、放置され寂しい思いをしても関係ないと思われてることも。

だから、彼はいつも、私のわがままを聞いてくれた。

普通の親みたいに叱ってくれることも褒めてくれることも。

私が必要で、生きてていいといってくれる。

「僕を頼って逃げてきてくれたんだね、いい子、いい子」

優しい彼の言葉に子供みたいに泣きじゃくる。

「いいよ、ここで一緒に暮らそうか」

願ってもない彼の提案に私はまた、泣いてしまう。彼は子供みたいに泣く私の頭を撫でながら落ち着くまで離れなかった。

しばらくして、ようやく落ち着いた頃には、深夜を少し回った頃で。

24時間のチェーン店しか空いてないのでそこに行くことになった。

2人で他愛もない話をして、彼はにこにこしながら相槌を打ってくれて。

そのまま、2人で歩きながらダラダラと喋っていた。

「ももちゃん、僕の彼女でいいんだよね? 」

そう言われて顔を赤くする私。確認のように言われて思わず頷いた。

「大事にするから、一生。」

さらり、甘い声で囁かれる。

消えない証を植え付けて欲しくて。外なのに、キスをねだる私。

彼は。今夜だけだよ、と呟いて触れるだけの口付けをしてくれた。

「さ、帰ろうか」

そう言われて、私は彼の手を取る。自然と手を繋ぎ、そのまま、家に戻った。

家に戻り、服を脱ぎ捨て、裸で抱き合う私たち。

「さっきの続きしようか? 」

そう言われて頷くと、彼は私の身体に舌を這わせる。壊れそうになるくらいの快楽を叩き込まれる。


全身が彼色に染まることを感じながら、クリの快感を享受しながら、どろどろに溶かされた膣口を塞いで欲しくて。

「凡……さん、凡さんのくださいっ……」

彼も我慢の限界だったのだろう。ゴムを付けて、私の身体を抱きしめながら、クリに指を添えながら、ゆっくりと膣口に挿入してくる。

恐れていた痛みはやってこない。ただ。感じるのはどろどろに溶かされているそこへの充足感。

「苦しくない? 痛くない?」

動かしたいのを我慢してるのだろう。彼は少し辛そうな声でそう尋ねる。私は、大丈夫という意味を込めて、唇を重ねる。

彼と口付けを交わしながら彼は腰をゆっくりと動かす。

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