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能里子見聞録

第2章 温泉旅行

 ……で、子供さんをあやして寝かしつけていたんですって。

 やっと寝たと思って、旦那様を見たら、旦那様も寝ちゃってた。

 まあ、男性が三回(お口の中も含めると四回)も出したら、疲れちゃって寝ちゃうわよね。

 時計を見たら夜中の十二時を回っていたんだって。

 ここの温泉は一日中入れるって言う事だったから、能里子は夜中風呂を楽しもうって思ったのよ。

 寝るタイミングを逃しちゃったせいもあったようね。

 それで、浴衣を着直して、鼾をかいて寝ている旦那様を起こさない様にして、タオルを持って部屋を出て、浴場へ向かったの。

 広いロビーは照明は付いていたけど、フロントには人がいなかった。

 なんだか、貸切気分だったそうよ。

 それに、この時間じゃお風呂も貸切よね。

 そう思って、地階にある浴場まで行ったの。




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