デーモンハント
第3章 契約
震えるエルザの背中を優しく撫でて、ソレルは微笑む。
「じゃあ、とりあえずエルザさんの家に向かいましょう」
ソレルに言われ、エルザは頷く。
そして現在地がどこなのか、周囲を見回して確認をした。
二人がいる場所は、レンガ造りの建物に囲まれた場所で、何処かの路地裏のような所だ。
エルザはとにかく、路地裏から出ることにする。
ソレルは何も言わず、歩き出したエルザに着いてきてくれた。
路地裏から出てみると、すぐにエルザはその場所が何処なのかが理解できる。
「ここ、銀行の近くだわ!それなら……!」
自分の居場所を把握した途端、エルザは走り出す。
家に帰る事で頭が一杯だったエルザは、ソレルが着いてきているかなど確認する事も忘れて走った。
そして、自分の家であるケーキ屋が見えてくる場所まで来て、エルザは足を止める。
ケーキ屋の前には人だかりが出来ていて、警察官と黒いスーツを着た人達がケーキ屋に出入りしていた。
「殺人だってよ」
「悪魔宗教の仕業らしい」
「娘さんが行方不明とか」
人々が話す声が聞こえて、エルザは思わず建物の影に身を隠す。
このまま出て行って、人々の目に晒されるのが何故か恐ろしく感じてしまった。
「行かないのですか?」
ひょいっと、ソレルが様子を伺うエルザの事を覗き込む。
「あ……えっと……」
戸惑っているエルザの隣にソレルは移動して、影から少し顔を出し、ケーキ屋を見る。
「あそこがエルザさんのお家ですね」
ソレルに言われ、エルザは無言で頷く。
その時だった。
「エルザ・クレイソンだな」
突然声を掛けられ、エルザの体に力が入る。
ソレルは「おや?」と声を漏らして振り向いた。
エルザも恐る恐る振り向くと、そこには銀髪で黒いスーツを着た女性が立っている。
彼女は顔に大きな傷痕があり、サングラスをかけていた。
「悪魔は動くな」
女性は拳銃をソレルに向け、サングラスを外す。
彼女は青空のような美しい水色の瞳をしていた。
「私はデーモンハント所属のケイシーだ」
ケイシーと名乗った女性は、ソレルに近付き、彼のこめかみに銃をくっつける。
「じゃあ、とりあえずエルザさんの家に向かいましょう」
ソレルに言われ、エルザは頷く。
そして現在地がどこなのか、周囲を見回して確認をした。
二人がいる場所は、レンガ造りの建物に囲まれた場所で、何処かの路地裏のような所だ。
エルザはとにかく、路地裏から出ることにする。
ソレルは何も言わず、歩き出したエルザに着いてきてくれた。
路地裏から出てみると、すぐにエルザはその場所が何処なのかが理解できる。
「ここ、銀行の近くだわ!それなら……!」
自分の居場所を把握した途端、エルザは走り出す。
家に帰る事で頭が一杯だったエルザは、ソレルが着いてきているかなど確認する事も忘れて走った。
そして、自分の家であるケーキ屋が見えてくる場所まで来て、エルザは足を止める。
ケーキ屋の前には人だかりが出来ていて、警察官と黒いスーツを着た人達がケーキ屋に出入りしていた。
「殺人だってよ」
「悪魔宗教の仕業らしい」
「娘さんが行方不明とか」
人々が話す声が聞こえて、エルザは思わず建物の影に身を隠す。
このまま出て行って、人々の目に晒されるのが何故か恐ろしく感じてしまった。
「行かないのですか?」
ひょいっと、ソレルが様子を伺うエルザの事を覗き込む。
「あ……えっと……」
戸惑っているエルザの隣にソレルは移動して、影から少し顔を出し、ケーキ屋を見る。
「あそこがエルザさんのお家ですね」
ソレルに言われ、エルザは無言で頷く。
その時だった。
「エルザ・クレイソンだな」
突然声を掛けられ、エルザの体に力が入る。
ソレルは「おや?」と声を漏らして振り向いた。
エルザも恐る恐る振り向くと、そこには銀髪で黒いスーツを着た女性が立っている。
彼女は顔に大きな傷痕があり、サングラスをかけていた。
「悪魔は動くな」
女性は拳銃をソレルに向け、サングラスを外す。
彼女は青空のような美しい水色の瞳をしていた。
「私はデーモンハント所属のケイシーだ」
ケイシーと名乗った女性は、ソレルに近付き、彼のこめかみに銃をくっつける。