デーモンハント
第4章 主従
そっと、ソレルが唇を離す。
「ソレル……」
既に背中の痛みは消え失せ、エルザの頬がほんのり赤みを帯びた。
「そのあぐまは、わだじのよぉぉ!」
怒りを孕んだエトナの声に、エルザは表情を険しく変えて、ソレルから離れる。
「ふざけんな!ソレルはアタシのなんだから!」
怒鳴り声を上げ、エルザはエトナに向かって走り出す。
そして向かって来る触手を切り落とし、ぎらりと光る鋭い爪を弾く。
その勢いのまま、エルザはエトナの足に攻撃を仕掛ける。
鎌の刃がぶつかった瞬間、ギィン!と音が鳴り、火花が弾けた。
その硬さにエルザは一瞬怯みそうになるが、勢いをつけて一気に鎌を引く。
エトナの足を蹴り、体重を掛けて鎌を引くと、やっと一本の足を切り落とせた。
エルザは素早く後方に飛び退き、エトナと距離を取る。
足を一本無くしたエトナは、重たい体を支えきれずに倒れ込む。
「なにずるのよぉ!にんげんのぐぜにぃぃ!」
エトナが叫ぶ。
するとエトナの体に、ぷくぷくと水ぶくれのような物ができた。
それは全身に広がり、ひとつひとつがぷくりと膨れ上がる。
「うわ、気持ち悪い」
エルザが溢すとソレルは。
「そうですか?悪魔っぽくて、俺は嫌いじゃないですよ」
などと言う。
それを聞いたエルザは、何となくムッとして、エトナを睨んだ。
大きくなった水ぶくれが破裂し、そこから赤々とした炎が吹き出す。
「おっと!」
いち早く炎に気づいたソレルが、素早くエルザに駆け寄り、魔力の障壁を作り炎を受け止める。
「あ、有難うソレル」
「いえいえ」
お礼を言ったエルザにソレルは微笑んで、障壁で炎を受け続けた。
炎は消えるどころか勢いを増し、周囲が炎に包まれる。
「このままじゃヤバい」
ぎりっと歯を鳴らしてエルザが呟く。
すると炎の中から突然エトナの巨大な手が伸びて来て、ソレルの障壁を破壊した。
「おや」
ソレルはきょとんとした表情になりながらも、冷静にエルザを抱えて炎の中から抜け出す。
そのスピードは早く、エルザは全く炎の熱さを感じない程だった。
二人が抜け出したのと同時に炎が消える。
「助かったわ、次で決める!」
エルザはソレルから離れ、鎌を握り直す。
そしてエトナを睨んだ。
肉の下で、足が治り始めている。
足が回復する前に、エトナにトドメを刺す必要があると、エルザは思った。
「ソレル……」
既に背中の痛みは消え失せ、エルザの頬がほんのり赤みを帯びた。
「そのあぐまは、わだじのよぉぉ!」
怒りを孕んだエトナの声に、エルザは表情を険しく変えて、ソレルから離れる。
「ふざけんな!ソレルはアタシのなんだから!」
怒鳴り声を上げ、エルザはエトナに向かって走り出す。
そして向かって来る触手を切り落とし、ぎらりと光る鋭い爪を弾く。
その勢いのまま、エルザはエトナの足に攻撃を仕掛ける。
鎌の刃がぶつかった瞬間、ギィン!と音が鳴り、火花が弾けた。
その硬さにエルザは一瞬怯みそうになるが、勢いをつけて一気に鎌を引く。
エトナの足を蹴り、体重を掛けて鎌を引くと、やっと一本の足を切り落とせた。
エルザは素早く後方に飛び退き、エトナと距離を取る。
足を一本無くしたエトナは、重たい体を支えきれずに倒れ込む。
「なにずるのよぉ!にんげんのぐぜにぃぃ!」
エトナが叫ぶ。
するとエトナの体に、ぷくぷくと水ぶくれのような物ができた。
それは全身に広がり、ひとつひとつがぷくりと膨れ上がる。
「うわ、気持ち悪い」
エルザが溢すとソレルは。
「そうですか?悪魔っぽくて、俺は嫌いじゃないですよ」
などと言う。
それを聞いたエルザは、何となくムッとして、エトナを睨んだ。
大きくなった水ぶくれが破裂し、そこから赤々とした炎が吹き出す。
「おっと!」
いち早く炎に気づいたソレルが、素早くエルザに駆け寄り、魔力の障壁を作り炎を受け止める。
「あ、有難うソレル」
「いえいえ」
お礼を言ったエルザにソレルは微笑んで、障壁で炎を受け続けた。
炎は消えるどころか勢いを増し、周囲が炎に包まれる。
「このままじゃヤバい」
ぎりっと歯を鳴らしてエルザが呟く。
すると炎の中から突然エトナの巨大な手が伸びて来て、ソレルの障壁を破壊した。
「おや」
ソレルはきょとんとした表情になりながらも、冷静にエルザを抱えて炎の中から抜け出す。
そのスピードは早く、エルザは全く炎の熱さを感じない程だった。
二人が抜け出したのと同時に炎が消える。
「助かったわ、次で決める!」
エルザはソレルから離れ、鎌を握り直す。
そしてエトナを睨んだ。
肉の下で、足が治り始めている。
足が回復する前に、エトナにトドメを刺す必要があると、エルザは思った。