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デーモンハント

第6章 発見

エトナの時は、鎌は消えなかった。
しかし今回は鎌が消えてしまった。

それが意味することは、ソレルが死んだということだと、エルザは思う。

喉が詰まるような感覚と、激しく音を上げる心臓。
エルザは口をぱくぱくとさせ、体の力が抜けてしまう。

コートの悪魔は、地面に落ちたソレルの肉片を拾い上げ、それを口に運んだ。

「ああ、なんと甘美な……混ざりものの肉はたまりませんね」

うっとりした顔で悪魔は呟く。

「早く魔界に行った方がいいと思うなー」

仮面の悪魔が言うと、コートの悪魔はハッとして、口の端についた血を拭う。

「いけない、いけない。早く偉大なお方の所へ行かないといけませんね」

コートの悪魔はそう言うと、呆然としているエルザを覗き込む。

「貴女はどこまでも非力で愚かです、貴女のせいでコソドロは死にました」

そう言われ、エルザは震えながら悪魔を見上げた。

「彼女を頼みます、私は混ざりものの体を偉大なお方の元へ運びますので」

仮面の悪魔に言って、コートの悪魔はソレルの体を持ち上げる。
動かなくなったソレルを見て、エルザは目を泳がせた。

(アタシのせいだ……ソレルは止めてくれたのに、アタシが感情的になって無計画に突っ込んだから……アタシの、アタシのせいでソレルが)

ソレルへの罪悪感で頭がいっぱいになる。

頭が働かず、動けなくなっているエルザを抱き上げ、仮面の悪魔はにっと笑った。

「じゃあ、魔界に行こうね、ハンターさん」

仮面の悪魔は、エルザを抱き上げ、頬をぺろりと舐めた。

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