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デーモンハント

第7章 偉大な方

飛びかかって来たコートの悪魔達の攻撃を回避しながらエルザは鎌を振る。
ソレルも攻撃を回避し、カウンターでコートの悪魔達にダメージを与えていった。

四つ目の悪魔はそれを見ながら、にんまりと笑う。

「お前達、忘れるな、必ず生け捕りにしろ」

四つ目の悪魔が言うと、コートの悪魔達は声をあわせて「御意」と答えた。

「その命令、後悔させてやる」

エルザは言って、鎌を両手で握りしめ、攻撃の手をゆるめたコートの悪魔達を切り捨てる。
しかし、深手を負っても悪魔達は怯むこともなく、攻撃をして来た。

「一撃で殺さないとダメそうですねー」

ソレルが言うと、エルザはにっと笑う。

「いいわ、行くわよ、ソレル」

エルザが言うと、ソレルは「はい」と返事をした。
ソレルは短剣をエルザの方に投げ、エルザはそれを受けとると、鎌と短剣をぶつけ合わせる。
すると鎌が黒い帯に変形し、短剣を包んだ。

「ほう?」

四つ目の悪魔が興味深そうに目を見開く。
短剣を包んだ黒い帯は形を変え、一本の長い剣になった。

コートの悪魔達は武器を無くしたソレルの方に一斉に襲いかかる。
ソレルは悪魔達の攻撃をギリギリで避けながら、エルザの方へと近付いていった。

エルザはソレルを追って来た悪魔達に向かって飛び込み、剣を横凪に振る。
剣は見事に悪魔達の首を切り落とした。

悪魔達は黒い光になって消える。

「残りはアンタよ!」

エルザは四つ目の悪魔を睨み、剣を向けた。
四つ目の悪魔はククッと笑い、両手を広げる。

「いいだろう、かかって来い」

四つ目の悪魔が言って、エルザは駆け出す。
エルザは飛び上がり、四つ目の悪魔の頭上から、剣を振り下ろした。

四つ目の悪魔はその剣を片手で掴み腕を振る。
そして壁に向かって剣ごとエルザを投げ飛ばした。
壁にぶつかり、エルザは「うぐっ!」と声を漏らして地面に落ちる。

「人間に殺られるほど、落ちぶれてはいないぞ」

四つ目の悪魔は、余裕の笑みを見せた。

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