
シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり
28 女子会的なトーク
ふと過去を思い返してみても、こんな女子会的なトークなんて高等部時代以来なのだ。
それ以降のわたしは、いや、大学時代からは、夜の渋谷、六本木界隈のディスコクィーンの『ゆかり姫』だったから、周りには下心いっぱいの男達しかいなかったのである…
だから女子同士でのこんな会話なんて本当に久しぶりであったのだ…
わたしはこの越前屋さんと伊藤さんとのこんな会話が楽しくて仕方なくなって、ワクワクしてきていた。
「ええー、タイプですかぁ」
「あ、春先にフラれたからまだそんなこと考えられないかぁ?」
「え、いや、あ、実は…」
越前屋さんは満面に笑みを浮かべてそう呟いてくる。
「えっ…」
越前屋さんのタイプってどんな感じなんだろうか?…
わたしは興味津々になってきていた。
「実はぁ、最近、ちょっとぉいいなぁってぇ…
ううん、素敵だなぁって想える人が現れたんですぅ」
「ええ、誰なの?」
「誰よぉ?」
わたしと伊藤さんは二人で同時に聞き返す。
「わたしの知ってる人なの?」
そう訊くと越前屋さんは頷く。
「ええっ、誰、誰なの?」
わたしは聞きたくて仕方がない。
そしてワクワクが更に高まってくる。
わたしの知ってる男って…
あ、もしかしたら…
もしかしたら武石健太なのか?…
二人とも総合職としてここ最近は毎日仕事をしているから…
健太なのか…
「ええー、あ、あれですよぉ…
ただわたしがぁ、一方的にいいなぁって想っているだけでぇ…」
「うん…」
「うん…」
またわたしと伊藤さんの二人同時に頷いてしまった。
「あ、うん、憧れっていうかぁ…
この人だったら安心できるっていうかぁ…」
あ、健太じゃない…
わたしはそんな彼女の言葉で、一瞬にして、そう思ったのだ。
違う、健太じゃない…
「憧れっていうかぁ…
なんか大人だなぁ…って想っちゃってぇ…」
あ、そうだ、違う、健太ではない…
わたしの心は急にワクワクした高まりから、ザワザワとした騒めきに変わっていく。
あ、あの人だ…
「ええー、誰よぉ、教えてよぉ」
伊藤さんがそんな越前屋さんを急かしてくる。
ふと過去を思い返してみても、こんな女子会的なトークなんて高等部時代以来なのだ。
それ以降のわたしは、いや、大学時代からは、夜の渋谷、六本木界隈のディスコクィーンの『ゆかり姫』だったから、周りには下心いっぱいの男達しかいなかったのである…
だから女子同士でのこんな会話なんて本当に久しぶりであったのだ…
わたしはこの越前屋さんと伊藤さんとのこんな会話が楽しくて仕方なくなって、ワクワクしてきていた。
「ええー、タイプですかぁ」
「あ、春先にフラれたからまだそんなこと考えられないかぁ?」
「え、いや、あ、実は…」
越前屋さんは満面に笑みを浮かべてそう呟いてくる。
「えっ…」
越前屋さんのタイプってどんな感じなんだろうか?…
わたしは興味津々になってきていた。
「実はぁ、最近、ちょっとぉいいなぁってぇ…
ううん、素敵だなぁって想える人が現れたんですぅ」
「ええ、誰なの?」
「誰よぉ?」
わたしと伊藤さんは二人で同時に聞き返す。
「わたしの知ってる人なの?」
そう訊くと越前屋さんは頷く。
「ええっ、誰、誰なの?」
わたしは聞きたくて仕方がない。
そしてワクワクが更に高まってくる。
わたしの知ってる男って…
あ、もしかしたら…
もしかしたら武石健太なのか?…
二人とも総合職としてここ最近は毎日仕事をしているから…
健太なのか…
「ええー、あ、あれですよぉ…
ただわたしがぁ、一方的にいいなぁって想っているだけでぇ…」
「うん…」
「うん…」
またわたしと伊藤さんの二人同時に頷いてしまった。
「あ、うん、憧れっていうかぁ…
この人だったら安心できるっていうかぁ…」
あ、健太じゃない…
わたしはそんな彼女の言葉で、一瞬にして、そう思ったのだ。
違う、健太じゃない…
「憧れっていうかぁ…
なんか大人だなぁ…って想っちゃってぇ…」
あ、そうだ、違う、健太ではない…
わたしの心は急にワクワクした高まりから、ザワザワとした騒めきに変わっていく。
あ、あの人だ…
「ええー、誰よぉ、教えてよぉ」
伊藤さんがそんな越前屋さんを急かしてくる。
