
シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり
35 大原本部長との電話(2)
「………で、そんな流れで突然ゴルフに連れて来られたんだ」
サラリーマンの世界なのだ。
ましてや派閥のしがらみなのである。
派閥の長からの誘いを断るという事は『自死』に充る行為であるのだ…
『うわぁ、なんかすごい話しですねぇ…』
それらの想いを踏まえて、わたしはそう呟く。
そして彼は、夕方5時から松本副社長を含めた今回のゴルフのメンバー達と夕食を済まし、それからの電話であると話してきた。
今回のゴルフのメンバーは
派閥の長である松本副社長…
彼の直接の先輩でもある山崎専務…
そして吸収合併した保険会社の林田社長…
そして彼の、この四人だそうだ。
そして意外な事に松本副社長は
『英雄、色を好む』
その諺の真逆の人格らしく、酒は嗜む程度、そして色である女にも真面目らしく、愛妻家でもあり、夜の銀座も付き合い程度で、自ら好んでは出掛けないらしい。
その代わり、どちらといえば美食家、グルメであり、後はスポーツ観戦、そして自分でするゴルフが大好きらしいのだ…
と、話してきた。
『へぇ、なんかそれは意外ですねぇ』
本当に意外に思っていた。
なぜなら、権力を握った男は、皆、
『富、女、酒』を求める…
のが、当たり前に普通であると思っていたからである。
「そうだろう、てっきり今夜は高級コンパニオンでも呼んでの酒盛りになるのかって冷や冷やしていたんだ…
おそらく山崎専務仕切りであったならばそうなっていた筈だしさ…」
『なんか残念そう…』
「何、バカな事言ってんだよ」
『うふ、嘘ですよ、本部長の事は良く分かってますから…』
思わずそう弄ってみる。
最近の彼は、そんな感じで弄ると面白い様に反応をしてくるのだ…
それがまたわたしには、かわいく感じてくるのである。
そうだ、越前屋さんも内容は違うけどかわいいって云っていたなぁ…
やはり、そこも彼の魅力なのかな…
『でも、それはそれで大変そうなゴルフですねぇ』
そう思いながらしみじみと呟いた。
あんなメンバーとのゴルフなんて楽しい訳がなく、神経を相当すり減らす筈であろう…
そう心底から想う。
「………で、そんな流れで突然ゴルフに連れて来られたんだ」
サラリーマンの世界なのだ。
ましてや派閥のしがらみなのである。
派閥の長からの誘いを断るという事は『自死』に充る行為であるのだ…
『うわぁ、なんかすごい話しですねぇ…』
それらの想いを踏まえて、わたしはそう呟く。
そして彼は、夕方5時から松本副社長を含めた今回のゴルフのメンバー達と夕食を済まし、それからの電話であると話してきた。
今回のゴルフのメンバーは
派閥の長である松本副社長…
彼の直接の先輩でもある山崎専務…
そして吸収合併した保険会社の林田社長…
そして彼の、この四人だそうだ。
そして意外な事に松本副社長は
『英雄、色を好む』
その諺の真逆の人格らしく、酒は嗜む程度、そして色である女にも真面目らしく、愛妻家でもあり、夜の銀座も付き合い程度で、自ら好んでは出掛けないらしい。
その代わり、どちらといえば美食家、グルメであり、後はスポーツ観戦、そして自分でするゴルフが大好きらしいのだ…
と、話してきた。
『へぇ、なんかそれは意外ですねぇ』
本当に意外に思っていた。
なぜなら、権力を握った男は、皆、
『富、女、酒』を求める…
のが、当たり前に普通であると思っていたからである。
「そうだろう、てっきり今夜は高級コンパニオンでも呼んでの酒盛りになるのかって冷や冷やしていたんだ…
おそらく山崎専務仕切りであったならばそうなっていた筈だしさ…」
『なんか残念そう…』
「何、バカな事言ってんだよ」
『うふ、嘘ですよ、本部長の事は良く分かってますから…』
思わずそう弄ってみる。
最近の彼は、そんな感じで弄ると面白い様に反応をしてくるのだ…
それがまたわたしには、かわいく感じてくるのである。
そうだ、越前屋さんも内容は違うけどかわいいって云っていたなぁ…
やはり、そこも彼の魅力なのかな…
『でも、それはそれで大変そうなゴルフですねぇ』
そう思いながらしみじみと呟いた。
あんなメンバーとのゴルフなんて楽しい訳がなく、神経を相当すり減らす筈であろう…
そう心底から想う。
