
シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり
50 お互いの黒歴史…
なんにしても、同席していたのがこの男女間の事にはとにかく鈍感な杉山くんで、本当に助かったのである。
そしてもう一つ…
わたしにとってのあの過去は
『ドラッグ』絡みであるからが故に、誰にも知られたくない黒歴史なのであるのだが、目下、人気急上昇中の俳優である彼『三山蓮太郎』にとっても、大スキャンダル的な問題に発展しかねない黒歴史である筈なのは間違いがないのだ。
わたしにとっても、彼にとってもあの過去は、黒歴史は…
リスクしかない筈なのである…
だから…
たまたま、偶然…
本当に偶然の再会なだけよ…
そしてお互いに、いや、今となっては彼は、特に、そして完全に住む世界が違うのだ…
こんな一般人のわたしとの、この先の事などあり得ない…
それに、本当に…
お互いにとって誰にも知られたくない黒歴史なのだから…
ただ、どうしても、さっきの彼の言葉…
『また昔みたいに遊ぼうよ…』
と、いう言葉が、なぜか心に引っ掛かっていたのである…
考え過ぎよね…
そう心の中でザワザワと逡巡していた。
「でも、やっぱり佐々木部長かっけぇっすよぉ」
すると、杉山くんがそう言ってきたのだ。
「…え、かっけぇって?」
思わず聞き返す。
「あ、いや、カッコいいなぁって事っすよ…」
と、にこやかな笑顔でそう言ってくる。
「えー、カッコよくなんかないわよ」
「いやカッコいいっすよ…
あ、そうだ、佐々木部長知ってますか?、今、コールセンター部内では
『佐々木部長派』と『蒼井美冴さん派』の二つに別れてんすよ」
すると杉山くんは突然そんな話しをしてきた。
「え、何、その派ってぇ?」
そんな話しは、もちろん初めて聞く。
「もちろん俺は佐々木部長派っすけどね」
と、満面の笑みを浮かべて話してくる。
「もお、そんなくだらない…
そんなくだらない話しなんてしてないで、ちゃんと仕事しなさいよぉ…」
決して悪い気はしなかった…
そしてあの蒼井美冴さんと比べられているという事にも、満更でもなかった…
そして、そんな杉山くんの話しで、さっきの『三山蓮太郎』の不安め消えたから、少しホッとしてきていたのだ。
やっぱり杉山くんで良かった…
この鈍感な明るさに、心が軽くなってきていた。
なんにしても、同席していたのがこの男女間の事にはとにかく鈍感な杉山くんで、本当に助かったのである。
そしてもう一つ…
わたしにとってのあの過去は
『ドラッグ』絡みであるからが故に、誰にも知られたくない黒歴史なのであるのだが、目下、人気急上昇中の俳優である彼『三山蓮太郎』にとっても、大スキャンダル的な問題に発展しかねない黒歴史である筈なのは間違いがないのだ。
わたしにとっても、彼にとってもあの過去は、黒歴史は…
リスクしかない筈なのである…
だから…
たまたま、偶然…
本当に偶然の再会なだけよ…
そしてお互いに、いや、今となっては彼は、特に、そして完全に住む世界が違うのだ…
こんな一般人のわたしとの、この先の事などあり得ない…
それに、本当に…
お互いにとって誰にも知られたくない黒歴史なのだから…
ただ、どうしても、さっきの彼の言葉…
『また昔みたいに遊ぼうよ…』
と、いう言葉が、なぜか心に引っ掛かっていたのである…
考え過ぎよね…
そう心の中でザワザワと逡巡していた。
「でも、やっぱり佐々木部長かっけぇっすよぉ」
すると、杉山くんがそう言ってきたのだ。
「…え、かっけぇって?」
思わず聞き返す。
「あ、いや、カッコいいなぁって事っすよ…」
と、にこやかな笑顔でそう言ってくる。
「えー、カッコよくなんかないわよ」
「いやカッコいいっすよ…
あ、そうだ、佐々木部長知ってますか?、今、コールセンター部内では
『佐々木部長派』と『蒼井美冴さん派』の二つに別れてんすよ」
すると杉山くんは突然そんな話しをしてきた。
「え、何、その派ってぇ?」
そんな話しは、もちろん初めて聞く。
「もちろん俺は佐々木部長派っすけどね」
と、満面の笑みを浮かべて話してくる。
「もお、そんなくだらない…
そんなくだらない話しなんてしてないで、ちゃんと仕事しなさいよぉ…」
決して悪い気はしなかった…
そしてあの蒼井美冴さんと比べられているという事にも、満更でもなかった…
そして、そんな杉山くんの話しで、さっきの『三山蓮太郎』の不安め消えたから、少しホッとしてきていたのだ。
やっぱり杉山くんで良かった…
この鈍感な明るさに、心が軽くなってきていた。
