
シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり
65 最悪な存在感
そしてイヤな予感の一つである、わたしの脳裏にしばらく棲み着く…
と、いう怖れもあったのだ。
簡単に黒歴史とわたしは称しているのだがその内容は決して軽く、そして簡単に消し、忘れられる様なモノではない…
のだが、時間の経過と共に、かなり記憶は薄らいできているのも事実ではあった。
現にこの『蓮』の存在も、オーストラリア留学してからはすっかり忘れていた存在なのである…
しかし昨年、たまたま「日本アカデミー賞」の「助演男優賞」を蓮が受賞したニュースを見て再び記憶が蘇ったのではあるが…
ザワザワと心を一時期騒つかせた程度であったのだ。
なぜならば…
既に一般人であるわたしと、華やかな芸能界の世界に存在している彼とは住む世界が全く違い、そして万が一にも再びの接点などあろう筈が無かった、いや、無いからである。
本来ならば、もう全く関わる筈がない、あり得ないのだ…
そして既に過去にわたしと彼とを結び付けた『六本木クラブJ』という共通点であるディスコは存在しないし、今更そんな場所に出掛けるつもりも無いからである…
だから再会などあり得ないから、再び、久しぶりに彼の存在感を知った時でも…
『ああ、蓮も成功してるんだなぁ…』
と、そんな程度の想いしか湧かなかったのであった。
そして腐れ縁といえる武石健太の存在感は既にわたしの中では乗り越えられ、そしてパワーバランスも確立できているし、また、例の遠藤タカシの存在感も然りで、既にパワーバランスも確立できているからわたしの中では何の問題も無いのだ。
だが、本来、遠い世界の、いや、別の世界の住人である彼『蓮』と、今日、現実に接近遭遇をしてしまったのだ…
そして…
『今度また、昔みたいに遊ぼうよ…』
と、そんな会話まで交わしてしまったのである。
そのせいで本来ならば関わる筈がない別世界の彼と、再び関わる可能性が少しでも生まれてしまったといえる…
そして、また再び、彼の存在感がにわかに強く蘇ってしまったのだ。
だからの、このイヤな、二日酔いみたいな余韻であり…
また、可能性が低いとはいえ、モヤモヤとしたイヤな予感…
そしてそんな想いが湧く様な、本当の黒歴史といえる彼『蓮』との過去の苦い思い出が、ザワザワと騒つきながら心に浮かんできていたのである。
そしてイヤな予感の一つである、わたしの脳裏にしばらく棲み着く…
と、いう怖れもあったのだ。
簡単に黒歴史とわたしは称しているのだがその内容は決して軽く、そして簡単に消し、忘れられる様なモノではない…
のだが、時間の経過と共に、かなり記憶は薄らいできているのも事実ではあった。
現にこの『蓮』の存在も、オーストラリア留学してからはすっかり忘れていた存在なのである…
しかし昨年、たまたま「日本アカデミー賞」の「助演男優賞」を蓮が受賞したニュースを見て再び記憶が蘇ったのではあるが…
ザワザワと心を一時期騒つかせた程度であったのだ。
なぜならば…
既に一般人であるわたしと、華やかな芸能界の世界に存在している彼とは住む世界が全く違い、そして万が一にも再びの接点などあろう筈が無かった、いや、無いからである。
本来ならば、もう全く関わる筈がない、あり得ないのだ…
そして既に過去にわたしと彼とを結び付けた『六本木クラブJ』という共通点であるディスコは存在しないし、今更そんな場所に出掛けるつもりも無いからである…
だから再会などあり得ないから、再び、久しぶりに彼の存在感を知った時でも…
『ああ、蓮も成功してるんだなぁ…』
と、そんな程度の想いしか湧かなかったのであった。
そして腐れ縁といえる武石健太の存在感は既にわたしの中では乗り越えられ、そしてパワーバランスも確立できているし、また、例の遠藤タカシの存在感も然りで、既にパワーバランスも確立できているからわたしの中では何の問題も無いのだ。
だが、本来、遠い世界の、いや、別の世界の住人である彼『蓮』と、今日、現実に接近遭遇をしてしまったのだ…
そして…
『今度また、昔みたいに遊ぼうよ…』
と、そんな会話まで交わしてしまったのである。
そのせいで本来ならば関わる筈がない別世界の彼と、再び関わる可能性が少しでも生まれてしまったといえる…
そして、また再び、彼の存在感がにわかに強く蘇ってしまったのだ。
だからの、このイヤな、二日酔いみたいな余韻であり…
また、可能性が低いとはいえ、モヤモヤとしたイヤな予感…
そしてそんな想いが湧く様な、本当の黒歴史といえる彼『蓮』との過去の苦い思い出が、ザワザワと騒つきながら心に浮かんできていたのである。
