テキストサイズ

シャイニーストッキング

第9章 絡まるストッキング8        部長佐々木ゆかり

 81 黒歴史…(16)

「はい、これ…」
 そう言って女装した蓮はいつもの様に『大麻樹脂』の吸引道具をテーブル上に置いた。

 そして赤ワインも…
 実はわたし達は、余りにもハイペースな常用によりいくら上物の大麻樹脂とはいえ、効き目が薄れつつあり、それを補う為に赤ワインのアルコールの酔いも利用していた。

 今、現在になって考えると本当に馬鹿だったとつくづく思う…
 だが当時は、心の押さえが効かなかったのである。

 そしてわたし達二人は、まず大麻樹脂を吸引していく…
 五分程経過すると程よく赤ワインの酔いも手伝って、夢見心地の酩酊状態が訪れてきた。
 すると目の前に大女優であり、母親である『三山圭子』そっくりな女装した蓮の姿がわたしを濡れた目で見つめていたのである。

 本当にその蓮の姿は美しく、ホンモノの『三山圭子』の若い頃の姿そのものであった…
 そしてその女装ぶり、化粧の上手さを鑑みると、蓮はかなり以前からこの母親を意識した化粧、そして女装をしていたのであろうと思われた。

 すっかり母親であり、大女優である『三山圭子』になり切っている…

「さあぁ…圭子ぉ…ここに…」
 わたしは既にサディスティック的な昂ぶりのスイッチが入っていたのだが、大麻樹脂の酩酊が更にわたしの欲情を昂ぶらせてきていたのだ。

「あぁ…はい…ひ、姫ぇ…」
 蓮はそう返事をして、わたしの足元にひざまずく。

「さぁぁ…舐めなさい…」
 わたしはそう呟きながらスリッパを脱ぎ、蓮の目の前にストッキングを穿いている爪先を差し出した。
 この蓮もまた、わたしを『姫』と崇め、煽ててくる他の男達と同様にストッキングを穿いた爪先を魅せられたかの様に見つめ、そしてしゃぶりついてくるのである。

「あぁぁ…はい…」
 そう呟き、うっとりとした欲情に濡れた目で爪先を見つめ、手に取り、そして口に含んできた。

「あぁぁ…そうよぉ…いいわぁ…」
 わたしは大麻樹脂の酩酊のせいもあり、更に敏感に感じてしまう。

 そしてわたしは…
 このわたしの爪先を、大女優である『三山圭子』が嬉々とした、愉悦の表情でしゃぶっているのだ…
 と、錯覚ではなく、ほぼ本気で思い、身悶えし、濡らしていた。

「あぁぁ…ほらぁ…圭子ぉ…お代わりよぉ…」
 そう呟きながらもう片方の爪先も差し出していく。

「あぁぁ…姫ぇ…」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ