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シャイニーストッキング

第9章 絡まるストッキング8        部長佐々木ゆかり

 107 黒歴史…(42)

 そしてわたし自身もこの出来事により、なんとなく大麻への想いが一時的に失われ、その代わりにスキューバダイビングにのめり込んでいったのだ…

 スキューバダイビング…
 これは唯一、今のわたしが続けている趣味である。
 そしてこれが、始まりのきっかけであった。

 ただ当時はあくまでも遊びであり、まさか今まで続ける趣味になるとは夢にも思ってはいなかったのである。
 
 それに始めるきっかけがこんな感じであったから、もちろん当時は、取り巻きの不動産会社のお坊ちゃま専務の伊豆の別荘に滞在し、昼間はスキューバダイビングに夢中になり、そして夜は淫れたパーティー三昧…
 しばらくはそんな生活に変わった。

 いや、目先が変わっただけなのである…

 黒歴史には違いないのだ…

 ただ…

 あの美しい海や、綺麗な魚達を海の中で眺めていると、自分のこの汚れた心とカラダが浄化、クリーニングされる様な気持ちを感じていた…
 それは事実であった。

 だから、現在に続く、唯一の趣味として存在しているのかもしれない…

 だが、当時はそんな事までは夢にも思わず、

 ただ、毎日が楽しければ…

 愉しければ…

 気持ちよければ…

 快感であれば…

 それでよかったのであった。

 当時はただ単に、『大麻樹脂』によるキメセクが『スキューバダイビング』に代わった、変わっただけだったのだ…

 そして今だに当時を『黒歴史』として認識し、記憶に残っているひとつの証拠の思い出としては…
 夜は、そのお坊ちゃま専務と、その数人の仲間と安い大麻を吸い、乱交気味なキメセクの夜を何夜となく過ごしていた事であった。

 だから、淫れた、恥ずかしい、今となっては話せない『黒歴史』には違いない…
 のである。

 スキューバダイビングのきっかけも、決して綺麗で、美しいモノではない…

 正に『黒歴史』といえるのだ…





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