
シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり
141 帰り際の…
わたしは満面に笑みを浮かべ、そう言ってあげたのだ。
「は、はいっ、が、頑張りますっ」
すると嬉しそうにそう大きな返事をしてきた。
「うん、頑張って…ね」
わたしは彼の目を見つめながらそう言う。
「うわぁ、マジで頑張るっス」
「うん…マジでね」
本当に可愛いや…
「じゃあ帰りましょうか」
「ええー、もうっスかぁ」
「うん、わたし明日、当番出勤だからさぁ」
「あぁ…、そうなんスかぁ」
「うん、そうなんス」
そしてわたし達は、帰る事にした。
「じゃあねぇ、ご馳走さまね」
今夜は本当に杉山くんにご馳走になったのだ。
「あ、いや、そんな当然ス」
本当に可愛いい…
そして店を出て、明治通りでタクシーを拾い、先に杉山くんを乗せる。
「あ…そうだ」
わたしはそう呟き、タクシーの窓を開けるジェスチャーを杉山くんにした。
「あ、はい、なんスかぁ?」
窓を開けた杉山くんが顔を出してそう訊いてくる。
「あ、これ、ほら、タクシーチケット…」
わたしはそう言いながら顔を近づけてタクシーチケットを手渡した。
「あ、はい、あざっす」
杉山くんがそう言いながら手を伸ばした瞬間であった。
「う、うわっ……あ…」
わたしはその彼の手にタクシーチケットを手渡しながら、グイっと手元に引っ張り、そして一瞬の早技で、彼の唇に軽くキスをした…
のである。
「今日はありがとう…お礼よ…」
「……………」
わたしは、驚きで固まっている杉山くんにそう囁き…
「あ、運転手さん、行ってください」
と、促す。
そして固まったままの杉山くんを乗せたタクシーは走り出して行ったのだ。
ふふ、ちょっと刺激が強かったかな…
走り去っていくタクシーのテールランプを見つめながら、そう思っていた。
だが今夜は、本当にたのしかったのだ…
そして杉山くんの明るさに、大原本部長に逢えなく落ち込んだ心が本当に救われたのである。
そして…
もしも、杉山くんがそこそこの経験のある男であったのならば…
その寂しい心の隙間を突かれ、口説き落とされてしまった…
かもしれない、いや、しれなかったのだ。
わたしは彼を、大原本部長を裏切りたくはない…
だから…
今夜の相手が杉山くんで本当に良かったのである…
わたしは満面に笑みを浮かべ、そう言ってあげたのだ。
「は、はいっ、が、頑張りますっ」
すると嬉しそうにそう大きな返事をしてきた。
「うん、頑張って…ね」
わたしは彼の目を見つめながらそう言う。
「うわぁ、マジで頑張るっス」
「うん…マジでね」
本当に可愛いや…
「じゃあ帰りましょうか」
「ええー、もうっスかぁ」
「うん、わたし明日、当番出勤だからさぁ」
「あぁ…、そうなんスかぁ」
「うん、そうなんス」
そしてわたし達は、帰る事にした。
「じゃあねぇ、ご馳走さまね」
今夜は本当に杉山くんにご馳走になったのだ。
「あ、いや、そんな当然ス」
本当に可愛いい…
そして店を出て、明治通りでタクシーを拾い、先に杉山くんを乗せる。
「あ…そうだ」
わたしはそう呟き、タクシーの窓を開けるジェスチャーを杉山くんにした。
「あ、はい、なんスかぁ?」
窓を開けた杉山くんが顔を出してそう訊いてくる。
「あ、これ、ほら、タクシーチケット…」
わたしはそう言いながら顔を近づけてタクシーチケットを手渡した。
「あ、はい、あざっす」
杉山くんがそう言いながら手を伸ばした瞬間であった。
「う、うわっ……あ…」
わたしはその彼の手にタクシーチケットを手渡しながら、グイっと手元に引っ張り、そして一瞬の早技で、彼の唇に軽くキスをした…
のである。
「今日はありがとう…お礼よ…」
「……………」
わたしは、驚きで固まっている杉山くんにそう囁き…
「あ、運転手さん、行ってください」
と、促す。
そして固まったままの杉山くんを乗せたタクシーは走り出して行ったのだ。
ふふ、ちょっと刺激が強かったかな…
走り去っていくタクシーのテールランプを見つめながら、そう思っていた。
だが今夜は、本当にたのしかったのだ…
そして杉山くんの明るさに、大原本部長に逢えなく落ち込んだ心が本当に救われたのである。
そして…
もしも、杉山くんがそこそこの経験のある男であったのならば…
その寂しい心の隙間を突かれ、口説き落とされてしまった…
かもしれない、いや、しれなかったのだ。
わたしは彼を、大原本部長を裏切りたくはない…
だから…
今夜の相手が杉山くんで本当に良かったのである…
