
シャイニーストッキング
第10章 絡まるストッキング9 美冴とゆかり
244 『夢の国』に融ける(3)
「あのミッチーが、今、親のコネでさぁ、ベイサイドのホテルの副支配人しててぇ、その絡みの特集組んだんだよね」
「あ…」
わたしは少しドキドキしてきていた。
ここにも『黒歴史』が存在していたのだ…
「ね、ねぇ、お願いがあるの」
「うん?」
「そ、そのさぁ、ミッチーのコネを使ってさぁ」
「あ、うん?」
「なんとかホテルの宿泊の予約取れないかしら?」
「え、予約を?」
「うん…
今夜の予約を…」
「えっ、こ、今夜ぁ」
さすがの稲葉ディレクターも驚いてきた。
「うん、今夜…」
「こ、今夜ってぇ、お嬢さん、さっきのテレビ見たんだよねぇ?…」
「うん、見た…」
「お盆休みで、すごい混雑で、入場制限ってさ…」
「うん…」
「それを今夜ってぇ?」
「うん、今夜なの…」
「あちゃぁ…
さすがお嬢さんだぁ、そんなところ昔と全然変わってないやぁ」
昔と変わってないって…
それには少し引っ掛かるが、今は下手にお願いするしかない。
だって…
急に、美冴さんと『夢の国』に泊まりたくなってしまったのだから…
「なんとかさぁ、稲葉さんの顔と、あのミッチーのコネで…」
「お嬢さんからの数年ぶりの頼みだからぁ仕方ないなぁ…
一応、ミッチーに訊いてみるよ…
実はさぁ、ついさっき電話で話したばかりだからさぁ、すぐ連絡取れると思うんだよね」
「あぁ、じゃあ…」
「うん、ちょっと待ってて…」
「あっ、あっ」
「えっ?」
「くれぐれもわたしの存在はナイショで…」
「えっ…あっ、うん、わかったから、待ってて」
と、稲葉ディレクターは言い、電話を切った。
本当は、ヤツに借りを作りたくはなかったのだが…
お盆休みの繁忙期の最盛期のいきなりなのだ。
背に腹はかえられない…
五分後…
ブー、ブー、ブー…
「あ、はい、もしもし…」
「セミスウィートの一泊15万円の部屋なら空いてるってさ…」
「あのミッチーが、今、親のコネでさぁ、ベイサイドのホテルの副支配人しててぇ、その絡みの特集組んだんだよね」
「あ…」
わたしは少しドキドキしてきていた。
ここにも『黒歴史』が存在していたのだ…
「ね、ねぇ、お願いがあるの」
「うん?」
「そ、そのさぁ、ミッチーのコネを使ってさぁ」
「あ、うん?」
「なんとかホテルの宿泊の予約取れないかしら?」
「え、予約を?」
「うん…
今夜の予約を…」
「えっ、こ、今夜ぁ」
さすがの稲葉ディレクターも驚いてきた。
「うん、今夜…」
「こ、今夜ってぇ、お嬢さん、さっきのテレビ見たんだよねぇ?…」
「うん、見た…」
「お盆休みで、すごい混雑で、入場制限ってさ…」
「うん…」
「それを今夜ってぇ?」
「うん、今夜なの…」
「あちゃぁ…
さすがお嬢さんだぁ、そんなところ昔と全然変わってないやぁ」
昔と変わってないって…
それには少し引っ掛かるが、今は下手にお願いするしかない。
だって…
急に、美冴さんと『夢の国』に泊まりたくなってしまったのだから…
「なんとかさぁ、稲葉さんの顔と、あのミッチーのコネで…」
「お嬢さんからの数年ぶりの頼みだからぁ仕方ないなぁ…
一応、ミッチーに訊いてみるよ…
実はさぁ、ついさっき電話で話したばかりだからさぁ、すぐ連絡取れると思うんだよね」
「あぁ、じゃあ…」
「うん、ちょっと待ってて…」
「あっ、あっ」
「えっ?」
「くれぐれもわたしの存在はナイショで…」
「えっ…あっ、うん、わかったから、待ってて」
と、稲葉ディレクターは言い、電話を切った。
本当は、ヤツに借りを作りたくはなかったのだが…
お盆休みの繁忙期の最盛期のいきなりなのだ。
背に腹はかえられない…
五分後…
ブー、ブー、ブー…
「あ、はい、もしもし…」
「セミスウィートの一泊15万円の部屋なら空いてるってさ…」
