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シャイニーストッキング

第12章 もつれるストッキング1   松下律子

 53 熱い想い

 マンションのエレベーターのドアが閉まった瞬間に…
 律子から抱き付き、キスをしてきた。

「あ……」
 だが私は律子の唇を素直に受け入れる。

 実は…

 今日、朝からずうっと…

 キスがしたかったのだ、いや、キスがしたくて、したくて堪らなく、いや、抱き締めたい衝動を必死に、そしてずうっと我慢していたのだ。

 常務室で二人きりの時間は沢山あった…
 だが、公私混同はしたくはなかったし…
 律子の秘書を、心で受け入れた瞬間から、それは絶対にしないと決めたのだ。

 じゃないと自分の意思が弱い私は、なし崩し的になってしまうから…

 そして、さっきの山崎専務からの衝撃の律子の秘密を聞き、そして、律子を否定しなかった…
 つまり、それは心から彼女を受け入れる、と、いう私の意思表示にもなる訳だから。

 いや、律子に呑まれない様にする…
 
 それに、この先も、これからは、私は尖ると決めたのだから、つまりは、それは…

 この律子をも…
 愛するという事でもあるから。

 そして山崎専務の話しが終わり、律子の目を見つめた瞬間に…
 心から彼女を、律子を欲してしまったのである。

 だから、とても部屋迄なんて我慢できなかった…

 だが律子も、すんなりと彼女自身の禁断的な秘密を私が受け入れたという感慨が高まり、昂ぶったのだと思う…
 たがら律子から先に抱き付き、キスをしてきたのだ。

 そして私はそんな律子の唇を…
 嬉々として、いや、喜悦の想いですんなりと受け入れたのである。


「あ…う…ぁぁ…」
 だから私は激しく唇を吸っていく。

 熱い想いを伝える意味でも…






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