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シャイニーストッキング

第12章 もつれるストッキング1   松下律子

 76 律子の魅惑(4)

「あ…う、うん」
 確かにここは玄関の上り框であり、まだお互いに靴やヒールさえも脱いではいなかったのだ。

「うん、確かにそうだな…」
 私はそんな律子の声に、不意に冷静になり、自ら靴を脱ぎながらゆっくりと立ち上がる。

「ふぅ、そうですよ、もぉ」
 と、律子も苦笑いをしながらそう囁き、ヒールを゙脱ぎ、ゆっくりと立ち上がった。

「もぉ、このまま、ここで抱かれちゃうのかと思っちゃいましたよぉ」
 続けてそう囁いてくる。

 あっ…
 そんな律子の顔が不意に…

 若い、彼女本来の28歳の笑顔になっていた。

 私はこの前のプールの時と同じ様に、少し、そんないつもの凜とした律子の姿ではなくて、若く、幼く、可愛い彼女の笑顔に…
 ドキドキと昂ぶってしまう。

「あ、い、いや、つい、興奮しちゃってさ…」

「もう、興奮し過ぎですわ」
 そう笑いながら私に抱き着き…
「ベッドへ行きましょう」
 と、甘い声で囁いてくる。

「あ、うん」
 そして私と律子は肩を寄せ合いながら、約30畳はあろうかというリビングの端にあるベッドへと歩いていく。

「ねぇ、でも…
 やっぱりシャワーしたい…」
 すると、律子が甘い声で言ってきた。

「う、うん、そうだな…」
 私は少し冷静になれたので、そう素直に返すと…
「あ、そうだわ」

「え?」

「うん、そう、一緒に入りましょうよぉ」
 と、律子が甘えた声で言ってきたのだ。

「え、あ、一緒にか…」

「あ、うん、一緒に入りたい」

 私はまた、再び、ドキドキしてくる…


「洗いっこしましょうよぉ」

 その律子の言い方がまた…

 可愛いのだ…

 大人の凜とした美しさ…

 そして時折、こんな幼くて可愛い笑顔を見せる、いや、魅せてくる…

 律子の魅惑に私は…

 ドキドキが収まらない…




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