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シャイニーストッキング

第13章 もつれるストッキング2     佐々木ゆかり

 118 昂ぶる疼き(12)

 わたしはそのまま洗面台からキッチンの冷蔵庫へ向かい、ミネラルウォーターを取り出し、ゴクリと飲んだ。

「ふぅ…」
 すると敦子がトイレから出てきて…
「あ、わたしにも下さい」
 わたしは彼女に手渡した。

「はぁぁ、美味しい…」
 そう呟く敦子を見て…

 あぁ、彼女は本当に美しいわ…
 と、ドキンとときめいてしまう。

 清潔感があって…
 理知的で…
 そしてシャープさがあり…
 かといって冷たい感じではない…
 また、ベリーショートのヘアスタイルが、更に彼女の顔を小さく見せて、いや、魅せてくる。

 本当にキレイだわ…

「え、あ、何か顔に付いています?」
 すると見惚れているわたしの視線に気付き、そう言ってきた。

「え、ううん、なんでもないわ…
 さぁ、あと少し寝ましょうか…」
 わたしは慌てて誤魔化し、そして…
「一緒にベッドで寝ましょうよ」
 そう誘う。

「えっ、いや、とんでもない、あ、ううん、ドキドキしちゃって眠れなくなっちゃうから、あのソファーで大丈夫です」
 と、恥ずかしそうな顔で言ってきた。

「あ、うん…そ、そうか、そうよね」
 確かにわたしもまたドキドキ昂ぶり疼いてしまい、眠れなくなってしまうかもしれない…

「はい、それに明日ベッド買ってきますから、じゃ、おやすみなさい」
 敦子は気を利かせたつもりなのか、そうやんわりと言ってわたしをベッドルームへと促す。

 今は午前4時半…
 あと約2時間眠れる。

「うん、じゃ、おやすみ…明日ね」

 でも…

 約1時間近くはドキドキ、ウズウズと昂ぶり疼いてしまい、まんじりともできなかったのだ…

 
「ふぅ…………………」


 
 ピ、ピ、ピ、ピ、ピ…
 ブー、ブー、ブー、ブー…

 午前6時半…
 目覚まし代わりの携帯電話のアラームとバイブレーションが鳴り響く。

「……う、あ、はぁぁ……」

 なんとか目覚めた瞬間…
 堪らなく香しいコーヒーの香りがわたしの思考を刺激してくる。

「あ、ゆかりさん、おはようございます」
 敦子がそう声を掛けてきた。

 二人の新しい朝の始まりである…


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