シャイニーストッキング
第14章 もつれるストッキング3 常務取締役大原浩一
36 プライベート
本当に今夜の律子は明るい…
「うん、あ、そう、そうだよ…
実は私のプライベートの事はさぁ、キミが、あ、律子が一番知っているんだよ…」
そう、そうなのである…
ゆかりとは、元々が会社関係の上司と部下がきっかけからの始まりであり、それ故に周りには絶対に秘密にしなくちゃいけないという訳があった。
だから逢瀬の殆ども、いつもの私の行きつけのホテルであったし、そしてその絶対に秘密にしなくちゃいけないが故に、デートというモノもほんの数回ほど…
それも付き合って約2年間の今迄に、本当に数える程度しかした事が無いのだ。
「そ、そうなんですかぁ」
すると律子はやや驚きの声を出す。
「あぁ、そうだよ」
それに律子は、この前のお盆休みには突然に私の田舎に来て、しかも偶然に甥っ子達と遊び、元カノである『ノン』と仲良くなり、そして更に宿泊したホテルのレストランではもう一人の元カノである『本田きよみ』とも遭遇したのである…
それはつまりは、私の過去を、いや、ほぼ青春時代の過去を律子に晒したようなモノなのだ。
「えぇ、そうなんだぁ」
そして律子はそんな私の逡巡の思いを察知したかの様に…
パァっと一気に明るい笑顔を浮かべ、嬉しそうな声をも上げてきた。
「そうさ、そうだよ、そんな私のプライベートの事なんて周りは誰も知らないし、いや、律子だけしか知らないさ」
私は…
私は…
敢えて『佐々木ゆかり』という名前は言わなかった。
そう…
あの最愛のゆかりでさえ…
この店の存在も…
私の田舎の事も…
いや、細かいプライベートの事等は何も知らないし、教えてもいないのだ。
あ、いや、それはお互いさまではあるのだが…
なぜか、お互いに知ろうとはしていなかった。
「わ、わたし…だけなんだぁ…」
本当に嬉しそうである…
本当に今夜の律子は明るい…
「うん、あ、そう、そうだよ…
実は私のプライベートの事はさぁ、キミが、あ、律子が一番知っているんだよ…」
そう、そうなのである…
ゆかりとは、元々が会社関係の上司と部下がきっかけからの始まりであり、それ故に周りには絶対に秘密にしなくちゃいけないという訳があった。
だから逢瀬の殆ども、いつもの私の行きつけのホテルであったし、そしてその絶対に秘密にしなくちゃいけないが故に、デートというモノもほんの数回ほど…
それも付き合って約2年間の今迄に、本当に数える程度しかした事が無いのだ。
「そ、そうなんですかぁ」
すると律子はやや驚きの声を出す。
「あぁ、そうだよ」
それに律子は、この前のお盆休みには突然に私の田舎に来て、しかも偶然に甥っ子達と遊び、元カノである『ノン』と仲良くなり、そして更に宿泊したホテルのレストランではもう一人の元カノである『本田きよみ』とも遭遇したのである…
それはつまりは、私の過去を、いや、ほぼ青春時代の過去を律子に晒したようなモノなのだ。
「えぇ、そうなんだぁ」
そして律子はそんな私の逡巡の思いを察知したかの様に…
パァっと一気に明るい笑顔を浮かべ、嬉しそうな声をも上げてきた。
「そうさ、そうだよ、そんな私のプライベートの事なんて周りは誰も知らないし、いや、律子だけしか知らないさ」
私は…
私は…
敢えて『佐々木ゆかり』という名前は言わなかった。
そう…
あの最愛のゆかりでさえ…
この店の存在も…
私の田舎の事も…
いや、細かいプライベートの事等は何も知らないし、教えてもいないのだ。
あ、いや、それはお互いさまではあるのだが…
なぜか、お互いに知ろうとはしていなかった。
「わ、わたし…だけなんだぁ…」
本当に嬉しそうである…