テキストサイズ

シャイニーストッキング

第14章 もつれるストッキング3          常務取締役大原浩一

 45 ストッキングラブ…

 私が律子のストッキング脚の美しさの魅力に魅了され夢中に舐めていると…

「ん?」
 なんとなく違和感を感じたのである。

「あ、あれ?」
 そして思わず唇を離して顔を上げると…
 直ぐにその違和感の正体は分かった。


「おや…まぁ…フフ…」
 そして思わず笑ってしまう。

 なぜならば…

「…………………すぅ…………………」

 律子は、私にその美しいストッキング脚を投げ出したままに…
 穏やか表情で静かに寝息を立てていたからである。

「……ふ………………ぅ……ぅ…………」
 
 帰宅するなり私達は激しく唇を貪り合いながら、倒れ込む様にベッドへと横になり…
 そして私がその律子の魅力溢れるストッキング脚にすっかりフェティッシュな性癖心を昂ぶらせてしまい、夢中になってそのストッキング脚をまるで舐めイヌの如くに貪り舐めていた。

 てっきり、律子の私の心を揺さぶり震わせてくる魅惑的な喘ぎ声と、感じる毎に小さくビクビクと小刻みに震わせるそのストッキング脚の反応に、彼女もまた昂ぶり感じているものだと思っていたのたが…

 あ、いや、違うか…

 感じていたからこそ、いや、緩やかな快感を感じていたからこそ心地よくなり、睡魔に飲み込まれたのかもしれない。

 それにおそらくは律子にとっても、この1週間は本当に激動の1週間に違いなく…
 それは銀座クラブのホステスから突然、この私の監視役もあるだろうが常務秘書という大役を受けたのだから。
 
 私だってこの1週間は激動といえたのだ…
 だから律子が疲れていない筈がない、いや、絶対に疲れている筈なのだ。

 それに今夜の律子は私の知る限り、まあ、大した量ではないのだが酒も飲んでいた…
 その微かな酔いもあり睡魔に負けてしまったのであろうと思われた。

 そしてまたさっきまでの律子の反応を思い返すと…
 この私のストッキングフェチという性癖には間違いなく違和感はなく、いや、悦んで感じ入ってくれている様に受けられる。

 つまりそれは初めて『黒い女』であった蒼井美冴を抱き、愛した時に、彼女が云っていた言葉…

『わたしはストッキングラブな女なの』
 どうやら亡くなってしまった元彼氏がストッキングフェチであり、かなりストッキングにこだわった愛し方をされ、受け入れ、自分もそうなったと云っていた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ