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シャイニーストッキング

第14章 もつれるストッキング3          常務取締役大原浩一

46 愛の証し

『わたしはストッキングラブな女なの』

 どうやら蒼井美冴の今は亡き、いや、例の『黒い女』に堕ちてしまったきっかけの元彼氏がヘビーなストッキングフェチであったそうであり…
 かなりストッキングにこだわって愛され、受け入れ、享受する様になって自分もそうなったのだと云っていた。

 そしてそれは律子も私のそんなフェチの性癖、性嗜好、その思考的な思いを受け入れてくれ、いや、ゆかりもそうである…

 こんな私のストッキングフェチを受け入れてくれ、今となっては喜々として享受してくれ、そしてその彼女達の想いが私を愛してくれている証しと思えるのだ。

 そう…
『ストッキングラブ』
 その美冴の言葉と意味はそっくりとゆかりやこの律子にも当てはまり…  
 そして彼女達の性的嗜好の一部にも相成り、私への愛への証しとも云うべき想いの存在感を示していると思える。

 だから律子の快感へと通じ、そしてその穏やかな快感によりここ1週間の疲れからの睡魔の波に飲み込まれての…
 この穏やかな寝顔なのだと思われた。

 それにまた私のこの約3週間の激動のセックス履歴というべく驚く程の夜の事情、いや、情交の頻度により…
 あれほど疼き、昂ぶっていた心とカラダがこの律子の穏やかな寝顔に気付いた瞬間に、スーっと、あっという間に醒め、落ち着いてしまったのである。

 そりゃそうだ…

 特にここ2週間の私はどれほと…
 ゆかり…
 律子…
 美冴…
 そしてきよっぺにノンと…
 まるで女難の如くに、これらの5人の彼女達と逢瀬を繰り返してきたのだから。

 いや逆に、さっきみたいに疼き、昂ぶること自体があり得ないといえるのだ…

「ふうぅ…」
 それに私自身もこの律子の穏やかな寝顔を見て…
 一気にここ最近の疲れがドッと吹き出してきてしまった様であった。

 律子をそのまま寝かせ、起こさない様に静かにベッドから離れ…
 そして寝支度の為にシャワーを浴びる事にする。
 
 そう、私も律子もこの『ストッキングラブ』という昂ぶりの興奮のせいにより…
 スーツさえも、いや、一切何も脱いではいなかったのだ。

 おそらく律子もその内に起きるだろう…
 まずは私が明日の大切な新潟出張に備え、寝支度を整えてしまおう。

 そう…

 明日は私のこの先の礎の為の大切な第一歩となる筈だから…




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