
シャイニーストッキング
第4章 絡まるストッキング3 大原本部長と佐々木ゆかり部長
104 甥っ子
「色々と都合が良いかな、という意味も含めてさ、今回送り込んだって訳さ…」
「はぁ…」
私は驚いていた。
確かにその話しが本当ならば、本人には全くスパイ的な役割の自覚はないと思われるのだ。
そして私も、実際に彼、武石健太とは既に直接話しをしているから、其れ等の疑う余地は全く感じられない。
確かに本人には全く自覚はないようだ…
そして、だから、だからこその、蒼井美冴推しだったのか…
これで点と点は繫がったのだ。
「そうだったんですか…
そういうことだったんですか…」
「ああそうだ、何か問題あるかな…」
山崎専務はニヤリと笑う。
「い、いや、ないです…」
「ま、健太をよろしく頼むよ…」
「は、はい…」
「うまく、うまく使ってくれ…」
山崎専務はそう言いながら意味あり気な目を私に向けてくる。
うまく使って…
それは、お互いに、山崎専務側と、私達、つまりは私と佐々木ゆかり部長のこちら側の両方で、お互いの橋渡し的にうまく使っていこう…
と、いう意味に、私には取れたのである。
武石健太か…
確か、ゆかりの大学時代の後輩だという…
そして経歴も優秀な実績を残している…
しかし想像すらできなかった思わぬ存在であった。
そして私はふと、その武石健太を思い浮かべてみる。
爽やかな笑顔の魅力的な青年である、そして周りを常に見ていた感じがしていた…
あ、確か、蒼井美冴との絡みを見て、私は彼の、武石健太の若さに嫉妬をしたんだ…
そんな事を思い出した。
山崎専務の甥っ子か…
思わぬ存在が潜んでいたな。
強力な武器になるのか、それとも脅威になるのか…
なんとなくそれも、ゆかり次第のような気がしてしまう。
そんな先程の赤坂のホテルのラウンジでの山崎専務とのやり取りを思い出していたら、電話を終えた律子が席に戻ってきた。
そしてとりあえず判明した、この武石健太の存在の事をゆかりに話したい…
と、いう衝動が私の中に湧いてきたのである。
「あっ、私も明日の件思い出したから…」
そう律子に伝え、ゆかりに電話を掛ける為に席を立った…
「色々と都合が良いかな、という意味も含めてさ、今回送り込んだって訳さ…」
「はぁ…」
私は驚いていた。
確かにその話しが本当ならば、本人には全くスパイ的な役割の自覚はないと思われるのだ。
そして私も、実際に彼、武石健太とは既に直接話しをしているから、其れ等の疑う余地は全く感じられない。
確かに本人には全く自覚はないようだ…
そして、だから、だからこその、蒼井美冴推しだったのか…
これで点と点は繫がったのだ。
「そうだったんですか…
そういうことだったんですか…」
「ああそうだ、何か問題あるかな…」
山崎専務はニヤリと笑う。
「い、いや、ないです…」
「ま、健太をよろしく頼むよ…」
「は、はい…」
「うまく、うまく使ってくれ…」
山崎専務はそう言いながら意味あり気な目を私に向けてくる。
うまく使って…
それは、お互いに、山崎専務側と、私達、つまりは私と佐々木ゆかり部長のこちら側の両方で、お互いの橋渡し的にうまく使っていこう…
と、いう意味に、私には取れたのである。
武石健太か…
確か、ゆかりの大学時代の後輩だという…
そして経歴も優秀な実績を残している…
しかし想像すらできなかった思わぬ存在であった。
そして私はふと、その武石健太を思い浮かべてみる。
爽やかな笑顔の魅力的な青年である、そして周りを常に見ていた感じがしていた…
あ、確か、蒼井美冴との絡みを見て、私は彼の、武石健太の若さに嫉妬をしたんだ…
そんな事を思い出した。
山崎専務の甥っ子か…
思わぬ存在が潜んでいたな。
強力な武器になるのか、それとも脅威になるのか…
なんとなくそれも、ゆかり次第のような気がしてしまう。
そんな先程の赤坂のホテルのラウンジでの山崎専務とのやり取りを思い出していたら、電話を終えた律子が席に戻ってきた。
そしてとりあえず判明した、この武石健太の存在の事をゆかりに話したい…
と、いう衝動が私の中に湧いてきたのである。
「あっ、私も明日の件思い出したから…」
そう律子に伝え、ゆかりに電話を掛ける為に席を立った…
