
シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2
11 品格と美しさ
僕はドキドキしていた。
それは久しぶりに飲んだお酒のせいと、多分、人生で二度目の白ワインに少し酔いが回っていたせいであった。
しかしこの胸の高鳴りは決してお酒の酔いのせいだけではなく、目の前にいる美冴さんが余りにも美しい事の緊張と、高鳴る鼓動が僅かなアルコールの酔いに更に拍車を掛けていたのである。
そのくらいに五年振りの美冴さんは変わらずに美しかったのだ、いや、違う。
あの五年前より、遥かに美しくなり、そして凛としているのだ…
五年前はファミレスで昼間パートタイマーをしている、いわゆる普通の美人の人妻であった…
だが今、この目の前に存在している五年振りの美冴さんの美人さ、美しさは、いわゆる世間一般で云う処の普通の美人という括りでは表現出来ない美しさなのである、いや、そう感じるのである。
そんな美冴さんに対して神々しさと、毅然とした強さ、そして凛とした品格を感じてしまっていたのであった。
だから待ち合わせのコンビニの駐車場でひと目見た瞬間から、その美しさと雰囲気に舞い上がってしまい、意識は飛び、緊張し、いわゆるテンパるという状況に陥ってしまったのである。
昨夜寝る前に、今夜について色々とシミュレーションをして僕なりに心の準備をしてきていたのだ。
なぜならばこの大学進学、そして上京、遡る事五年間の生活は全て今夜の、この時間の為に存在したのである…
といっても過言ではない。
今夜のこの今の時間が、この僕の青春の全ての時間なのである…
しかしそんな想いの込めたシミュレーションもこの美冴さんをひと目見た瞬間に遥か彼方へと吹き飛んでしまった、それ位の衝撃の美しさであったのだ。
だが、この僕の早過ぎるお酒の酔いに、美冴さんがふと笑った。
そしてその笑み、その笑顔が、なぜか僕の心の緊張感を和ませ、緩やかにしてくれた様なのである。
ふと、力が抜けたのだ。
あ、この笑顔…
この笑顔は、あの五年前によく僕に見せてくれたあの優しい笑顔だ…
昔のままだ…
あの頃の笑顔だ…
多分この笑顔を見て心が緩み、解れ、和んだのかもしれない。
ふうぅ…
僕はようやく金縛りから解放された様な感じがしてきていた。
「ふうぅ…」
この吐息と共に、緊張感と高ぶっていた鼓動が緩やかになってきたのだ…
僕はドキドキしていた。
それは久しぶりに飲んだお酒のせいと、多分、人生で二度目の白ワインに少し酔いが回っていたせいであった。
しかしこの胸の高鳴りは決してお酒の酔いのせいだけではなく、目の前にいる美冴さんが余りにも美しい事の緊張と、高鳴る鼓動が僅かなアルコールの酔いに更に拍車を掛けていたのである。
そのくらいに五年振りの美冴さんは変わらずに美しかったのだ、いや、違う。
あの五年前より、遥かに美しくなり、そして凛としているのだ…
五年前はファミレスで昼間パートタイマーをしている、いわゆる普通の美人の人妻であった…
だが今、この目の前に存在している五年振りの美冴さんの美人さ、美しさは、いわゆる世間一般で云う処の普通の美人という括りでは表現出来ない美しさなのである、いや、そう感じるのである。
そんな美冴さんに対して神々しさと、毅然とした強さ、そして凛とした品格を感じてしまっていたのであった。
だから待ち合わせのコンビニの駐車場でひと目見た瞬間から、その美しさと雰囲気に舞い上がってしまい、意識は飛び、緊張し、いわゆるテンパるという状況に陥ってしまったのである。
昨夜寝る前に、今夜について色々とシミュレーションをして僕なりに心の準備をしてきていたのだ。
なぜならばこの大学進学、そして上京、遡る事五年間の生活は全て今夜の、この時間の為に存在したのである…
といっても過言ではない。
今夜のこの今の時間が、この僕の青春の全ての時間なのである…
しかしそんな想いの込めたシミュレーションもこの美冴さんをひと目見た瞬間に遥か彼方へと吹き飛んでしまった、それ位の衝撃の美しさであったのだ。
だが、この僕の早過ぎるお酒の酔いに、美冴さんがふと笑った。
そしてその笑み、その笑顔が、なぜか僕の心の緊張感を和ませ、緩やかにしてくれた様なのである。
ふと、力が抜けたのだ。
あ、この笑顔…
この笑顔は、あの五年前によく僕に見せてくれたあの優しい笑顔だ…
昔のままだ…
あの頃の笑顔だ…
多分この笑顔を見て心が緩み、解れ、和んだのかもしれない。
ふうぅ…
僕はようやく金縛りから解放された様な感じがしてきていた。
「ふうぅ…」
この吐息と共に、緊張感と高ぶっていた鼓動が緩やかになってきたのだ…
