
シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2
25 オバさん化
「う、嬉しいです…
その美冴さんの言葉に、この五年間の思いが報われた様な感じがします…」
そう云ってきた和哉は今にも涙が溢れそうであった。
わたしだって、本当に、本気に、嬉しい…
「うん、でも本当によかったわ…
彼女がいるってことは青春を、いえ、大学生活を楽しんでるみたくて…
あ、青春なんて、オバさんの言葉みたいだね」
と、笑いながら呟いた。
「そ、そんなオバさんだなんて…
美冴さんは本当にあの五年前と変わってなくて、いや、むしろあの頃より若く見えますよ…」
「えっ、そんなことないわよ…」
その言葉は本気で嬉しかった。
でも、ついこの前までの『黒い女』の頃の時に再会していたならば、そうは思わなかった筈だわ…
わたしは本当にこの約1週間で元に戻った、いや、生まれ変わったのだから。
それに、もしかしたらあの『黒い女』の時に再会したとしても、和哉は気付かなかったかもしれないな…
その位にあの時のわたしは、そう、まるで生きる屍だったといえたのだ。
「いえ、本当ですよ、僕には美冴さんのこの五年間の時間は止まっていたんじゃないのか?、と、あのファミレスで見かけた夜にそう思いましたもん…」
「時間が止まっていた…か…」
確かに意味は違えど、ゆうじが亡くなってからこの二年間の時間は止まっていたといえる。
「本当に驚き、いや、驚いています」
「嬉しいけど、褒め過ぎよ…」
だが、本当に嬉しい言葉ではある。
「実はあの夜…こうも想ったんです…」
それは…
美冴さんがうんと老け込んで、オバさん化していたら…って…
そう、真剣な面持ちで話してきた。
「凄い老けていてオバさん化していたら、果たして僕はあの夜に、あの後でも、こうして声を掛けて、再会を望んだのだろうか…って」
そう、あの夜に一人ベッドで考えた…
の、だと言ったのである。
「老けて…オバさん化かぁ…」
「はい、マジでそう考えちゃいました…
そして違う思いも浮かんだんです…」
「違う思いって…」
何だろうか…
「逆に、凄く老けて、醜くオバさん化してくれていたならば…
よかったのにって…
そうすれば、がっかりはしたとは思うけど…
こうまで心が騒つかなかったのに…って…」
それは言い得て妙だわ…
確かにそうかもしれない…
「う、嬉しいです…
その美冴さんの言葉に、この五年間の思いが報われた様な感じがします…」
そう云ってきた和哉は今にも涙が溢れそうであった。
わたしだって、本当に、本気に、嬉しい…
「うん、でも本当によかったわ…
彼女がいるってことは青春を、いえ、大学生活を楽しんでるみたくて…
あ、青春なんて、オバさんの言葉みたいだね」
と、笑いながら呟いた。
「そ、そんなオバさんだなんて…
美冴さんは本当にあの五年前と変わってなくて、いや、むしろあの頃より若く見えますよ…」
「えっ、そんなことないわよ…」
その言葉は本気で嬉しかった。
でも、ついこの前までの『黒い女』の頃の時に再会していたならば、そうは思わなかった筈だわ…
わたしは本当にこの約1週間で元に戻った、いや、生まれ変わったのだから。
それに、もしかしたらあの『黒い女』の時に再会したとしても、和哉は気付かなかったかもしれないな…
その位にあの時のわたしは、そう、まるで生きる屍だったといえたのだ。
「いえ、本当ですよ、僕には美冴さんのこの五年間の時間は止まっていたんじゃないのか?、と、あのファミレスで見かけた夜にそう思いましたもん…」
「時間が止まっていた…か…」
確かに意味は違えど、ゆうじが亡くなってからこの二年間の時間は止まっていたといえる。
「本当に驚き、いや、驚いています」
「嬉しいけど、褒め過ぎよ…」
だが、本当に嬉しい言葉ではある。
「実はあの夜…こうも想ったんです…」
それは…
美冴さんがうんと老け込んで、オバさん化していたら…って…
そう、真剣な面持ちで話してきた。
「凄い老けていてオバさん化していたら、果たして僕はあの夜に、あの後でも、こうして声を掛けて、再会を望んだのだろうか…って」
そう、あの夜に一人ベッドで考えた…
の、だと言ったのである。
「老けて…オバさん化かぁ…」
「はい、マジでそう考えちゃいました…
そして違う思いも浮かんだんです…」
「違う思いって…」
何だろうか…
「逆に、凄く老けて、醜くオバさん化してくれていたならば…
よかったのにって…
そうすれば、がっかりはしたとは思うけど…
こうまで心が騒つかなかったのに…って…」
それは言い得て妙だわ…
確かにそうかもしれない…
